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日本の鬼文化について
日本の鬼文化の中に桃太郎や一寸法師のような人がいます。鬼退治の伝説があります。これは日本の英雄主義と何が関係がありますか?
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noname#140269
回答No.1
「鬼」の語はおぬ(隠)が転じたもので、元来は姿の見えないもの、この世ならざるものであることを意味します。そこから人の力を超えたものの意となり、後に、人に災いをもたらす伝説上のヒューマノイドのイメージが定着します。さらに、陰陽思想や浄土思想と習合し、地獄における閻魔大王配下のものであるとされました。 鬼は元来、怖ろしいものとして畏怖の対象とされてきました。今でも「鬼」と言えば悪い意味で使われます。悪がいれば正義が出る。これは至極当たり前の流れであり、鬼は正義の敵となります。桃太郎、一寸法師が退治したのも「鬼」ですし、源頼光配下の四天王、渡辺綱・卜部季武・坂田金時・碓井貞光らによって退治された「大江山の酒呑童子」も、渡辺綱により「羅生門」で腕を切り取られたのも「鬼」です。 英雄を好む日本人としてみれば、英雄が退治する妖怪変化は強くて怖ろしければ怖ろしい程、喝采される訳です。そこで、やはり退治されるのは「畏怖の対象」とされている「鬼」となるわけで、日本の英雄嗜好文化とは密接な関係があると言えます。 ただユーモラスな鬼もたまにいて、「こぶ取り爺さん」の鬼、「泣いた赤鬼」の鬼、なんかがそうです。また伝統行事の中にも鬼はいて「なまはげ」なんかその良い例です。