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ピーク時以外の節電は無駄か?
- 最近、電力の節約について、「ピーク電力を抑える事が重要で、それ以外の時間帯の節電は意味がない」というような話が散見するようになりました。
- 確かに、電力は貯めておけない、需要の変動が大きく、ピーク時の需要と能力の差で大規模停電するか否かが決まるのであれば、大規模停電回避のためにピークの需要を抑制することが重要だと思います。
- しかし、ピーク時以外に生じた余剰電力も、その分水力発電を抑えてダムに水を残し発電能力を温存するとか、効率は悪いでしょうが本来は原発の夜間の余剰電力を使う揚水発電所での揚水に使うなどして、ピークの発電能力を高めることに使うことはできないのでしょうか?そうであれば、「ピーク以外の節電は無駄」ということにはならないと思いますが、どうなんでしょうか?
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乗りかかった船・・という事で再度失礼します。 東電によると、14日の電力需要は、事業所や工場が業務を再開するため、 地震発生後の週末に比べて400万キロワット増の最大4100万キロワット。 これに対し、供給能力は約76%の3100万キロワットにとどまり、 1000万キロワット規模で不足する見込みだった。 ただ、揚水発電所が稼働し、供給能力が3300万キロワットに増えたという。 揚水発電は、夜間電力を使って下流の水を上部のダムに引き上げて電源に使う。 と掲載されていました。 本文 http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110314k0000e040049000c.html これを読む限りでは、東北電力が予想していた電力需要は4100万kW それに対して供給できる電力は3100万kW だが、揚水発電所が稼働した事で3300万kWになった。 と書かれてあるように解釈できます。 という事は、単純に揚水発電で得られるのは200万kWという計算になりますね。 現在の状況で供給できる電力量が3100万kWと書かれてありますが 夏場の電力予想需要は6000万kWだそうです。 今はまだ夏場ではないですし、企業などの節電協力により 消費電力予想もも4000万kWなどで収まっていますが この数値でさえも電車の本数を抑えたり、企業などに協力を要請したりなどして 節約させた上での数値になります。 現段階で質問者の言うような提案(節電によって揚水発電を行なう) により200万kW電力量を増やせたとして 夏場の電力需要6000万kWー3100万kW=2900万kWのマイナスに 200万kWが加わるだけの話になると思います。 2900万kWのマイナスが2700万kWのマイナスになっても 停電が無くなる訳ではありませんよね・・・。 夏場の予想数値で話をするのもおかしいので平常時の今の電力消費量で話しますが それでも4000万kWから4500万kW必要なのが平常時の現状です。 現在の3100万kW+揚水発電での200万kWを足しても3300万kW、 4000万kWには遠く及ばないです。 さてどうしたものでしょう。 CMでは「みんなでやれば大きな力に・・・」などと言ってますが・・・ でも、私もかなり否定的な意見を言ってきましたが みんなで節電する事が出来て、それで解決するなら協力したいと思っていますよ。 後はみんなが出来るかどうか、やれば解決するか?という点での説得力でしょうね。
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- epsz30
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面白い意見ですね。 意味があるか無いか、で言うと意味はあると思いますが この方法では微力すぎて結果に反映するほどでもない ささやかな力(電力発電)に留まると思います。 質問者の意見では水力発電所への貢献に該当しますが そもそも水力発電所というのは大きな電力を作り出す事が出来ません。 まずは関東を例にしますが、こちらをご覧下さい。 ○ 原子力発電所 3箇所 総電力1730万kW ○ 火力発電所 26箇所 総電力3637万kW ○ 水力発電所 160箇所 総電力852万kW ※2004年発表数値 (素人情報なので最新資料までは確認していません) というように、水力発電所は一番数が多いのに発電量は一番小さいのです。 その一番小さい発電設備に多少の貢献をして発電量を上げさせても 火力や原子力のパワーには程遠く及びません。 したがって、ささやかな貢献という意味では当然意味のある行為ですが 様々な意見の持つ不特定多数を説得させ全員に不便を強いる節電を求めるには 多少の無理もある理由になります。 現在は一番力のある原子力と、あまり報道はされていませんが 次に能力の高い火力発電所が数箇所止まっている事で 大きな発電能力を失った事がそもそもの原因となっているので 1日も早く元の発電量を作れるように元に戻す努力と このような事態に想定して火力発電所などをもう少し増やし (普段は使用せず停止させておくなどで)電力供給システムのゆとり も考慮されなくてはならないと思います。 「電力を使わない」という事と「電力を作る能力を上げる」という 相反する改善策があると思うので、両者の意見が様々出てくると思いますが 現段階では「みんなの努力だけで改善する」というレベルを 大幅に超えている損害(発電所の停止)なのです。 なんとかしたい!というお気持ちも良く解かりますが、なかなか難しいですよね。
お礼
早速のご回答ありがとうございました。また、お礼が遅れまして申し訳ありません。きちんとデータを見ることは重要だと再認識しました。 ところで、もともとこの疑問が湧いたのは二つのニュースが背景にあります。 一つは14日11:26配信の毎日新聞報道で、計画停電が一部見送りになった理由として、「揚水発電所が稼働し、供給能力が(3100万キロワットから)3300万キロワットに増えた」とあります。また、12日・13日に停電しなかったのは揚水発電の水を使っていたからで、それが枯渇したので14日から停電したとの報道もあったと思います(残念ながら、こちらの記録は見つかりませんでした)。3月13日付の東電のプレスリリースでは13日の供給力が3700万kwなのに対し、14日は3100万kwと600万kwも落ちています。これが揚水発電能力と考えました。 もう一つは、13日7時13分配信の日経の報道で、予定されていた東北電力の計画停電が行われなかった理由として降水による水力の増加を挙げていたことです。 確かに後者については、もともと需要量の小さい東北だから影響が大きかったとも考えられます。 一方の揚水発電ですが、ウィキペディアの東京電力のページには以下の発電所が紹介されています。(50万kW以上の発電所) 安曇発電所 62.3万kW 新高瀬川発電所 128.0万kW 玉原発電所 120.0万kW 塩原発電所 90.0万kW 今市発電所 105.0万kW 葛野川発電所 80万kW(建設中・160.0万kW予定) 神流川発電所 47万kW(建設中・282.0万kW予定) 稼働中のものだけを合計すると7発電所で632万kwとなります。水力発電設備は多くありますが、高容量はこれら7発電所に集中していることが判ります。さらに、これらの発電能力の合計は、偶然かも知れませんが13日と14日の発電能力の減少幅と近く、「揚水発電所の能力を使い果たし」との報道に合致すると考えました。 ウィキペディアによると揚水発電設備の発電効率は70%(揚水に投入する電力量と発電電力量の比)であり、夏季のピーク需要と「ボトム需要」の積分の値のよっては、この70%という発電効率の劣化を加味してもピーク時以外の節電の効力が大きいのではないかと理解した次第であります。 最初の質問の背景説明が稚拙であったことをお詫び申し上げます。 ただ、やはり、大規模揚水発電能力を考えれば、ピーク時以外の節電も重要ととの結論が導き出されると思うのですが如何でしょうか?
お礼
深夜に再度ご回答を頂きありがとうございました。 Twitterを見る限り、「ピーク時以外の節電は意味がない。」「コンビニに節電の要請をした石原都知事は電力供給の仕組みを知らない」などのコメントが多く見られます。 こういう人たちは、個人の節電の集積という論点ではなく、非ピーク時の事業用を含めた節電の重要性について本当に理解しているのかと疑問に思った次第です。 お騒がせしました。