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化学療法について2
インジナビルが登場する1997年まで、AZT と同様の作用機構をもつ抗AIDS 剤しか利用できなかった。一つの 感染症に対して作用機構が異なる化学療法剤を開発する意義は何ですか?
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HIV感染症では多剤併用療法(HAART)が行われています。 作用機構の異なる薬剤を併用することで耐性HIVの出現を抑制し、長期の薬物治療を行うことができます。HAARTは血中HIV量を検出限界以下に抑え続ける目的があります。 ウィルスや細菌などは、薬剤の使用により耐性を獲得することがあります。酵素によって薬剤を不活性化したり、薬剤の標的分子となるものの構造を変化させたり、薬剤を細胞外へ能動排出したり、などなどさまざまな形で耐性を獲得します。単剤投与では耐性ウィルスや耐性菌が出現しやすくなりますが、多剤併用により耐性化を阻止しやすくなります。(完全に防げるわけではありませんが)