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平安時代の伽について
最近、源平時代の小説を何冊か読んだのですが、貴族・武士を問わず、そこそこの地位があるなら、都であれ戦地であれ、すぐに女性とセックスしてしまいます。女性も仕えるのが当然といった感じなのですが、やはりこの時代の女性というのは身分に関係なく、求められればどんな嫌な男であれ、要求に応じなければならない風習だったのでしょうか?それとも女性側の身分制度があったのでしょうか?また、そういった風習があるとしたなら、いつ頃の時代まで続いたのでしょうか?
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理由としては、二つ考えられます。 一つは、遺伝的問題です。 人の行き来の少ない閉鎖社会においては、婚姻が集落内で行われ、遺伝的病気が目立つようになってきます。 山などを境とした隣接した集落とは、経済問題(集落の生活圏の維持・拡大)で、交流がないような閉鎖集落では、このような傾向は大きいと思われます。 イヌイット(エスキモー)には、旅行者に対して、自分の妻を提供する習慣があったということを聞いたことがあります。 極めて過疎の土地に、少人数の集落で住む場合、どのようなチャンスであろうと、外部の遺伝子を迎えることが、生物学的には有利であることは、否定できません。 このようなことを背景に、外部からの優秀な人材と思われる人間の血統を迎え入れようとする地域社会が成立していたケースがあります。 また、鎌倉中期以前には、日本の貴族・上流武家の生活自体の中に、妻問婚の風習も残っていました。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A6%BB%E5%95%8F%E5%A9%9A 二つ目は、政治的な要素の強いケースです。 都から有力な貴族が荘園や領地に行き来したり、有力守護大名などが領地を見回ったりした場合、宿屋などはありませんから、その通りがかった村の有力者=土豪の家に泊まることになります。 その時、土豪の家に年頃の娘が居れば「チャンス!」とばかりに、夜の伽に出されます。 上手くいって子供ができれば、手紙を出し子供が出来た旨を報告し、生まれれば認知してもらいます。 生まれた子供が男であれば、貴族・大名の血を引く貴種として、その土豪の家の格を上げ有力なものとすべく当主として育てられます。 この場合は認知しても、父親にはほとんど新たな義務は生じません。(祝いの品と自分の子供である旨の書付を送る程度。子供の家の方では、忘れ去られてしまうと困るので、毎年収穫の一部を上納するようになり、父親である貴族や大名にとって、利益の方が大きいかもしれません。) 逆に貴族や大名にとって、騒乱などで地方に逃げたり兵を集めるときなど、協力が期待できます。(実際は貴族・大名の子でない場合もあったでしょうが、どちらにもメリットのある話なので、割合簡単に認知したようです。) 以上のような、社会背景が崩れてくる鎌倉末期から室町時代にかけて、段々と廃れていったと考えて良いのではないかと思います。
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- SPS700
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平安時代のことは知りませんが、 >>また、そういった風習があるとしたなら、いつ頃の時代まで続いたのでしょうか? というご質問の部分では、昭和の時代にもあったのではないかと思います。証拠としての信憑性はイマイチなのですが、獅子文六の『てんやわんや』という四国を背景にした小説の中に、たしか外部から来た男性の寝床に「お伽させてやんなせ」と言って土地の女性が入って来る場面があったように思います。疎開の話ですから昭和10年から20年ころの話です。勿論小説ですから、作り話ですが、根っからの捏造では書かないのでは、とも思います。 これも小説家、司馬遼太郎の話ですが、「やはりこの時代(=平安)の女性というのは身分に関係なく、求められればどんな嫌な男であれ、要求に応じなければならない風習だったのでしょうか?」という答えに、別の理由もあったと言う説明が下記にあります。 http://tzduichang.blog47.fc2.com/blog-entry-90.html アジアのある所では、旅人はそういうことになっているという話もあるので、組織的に調べれば結果の出る分野かも知れません。
お礼
ご回答、ありがとうございます。単に性欲だけでなく、ご指摘のような問題もあったわけですね。それにしても、こういった風習が昭和初期頃にでも存在していたということは、第2次世界大戦以降に徐々に変わっていったのかもしれませんね。どのような理由にせよ、女性にとっては受難の時代が続いたと思えば、非常にお気の毒になります。
お礼
ご回答ありがとうございます。遺伝的・政治的な観点からの説明、非常によく分かりました。ただ、特に後者の行動は理解し難いものがあります。親・娘両方ともです。やはり時代背景なのでしょうね。