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許容応力度法の長所と短所

許容応力度法の長所と短所はどのようなものがあるのでしょうか? たくさん教えていただければ幸いです。

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noname#221368
noname#221368
回答No.1

 許容応力度法は、使用限界状態の考えに基づくものです。使用限界状態設計法の基本的な目標は、   (1)供用中の期間においては、想定する荷重が何回作用しても、常に無荷重の材料状態に戻れる.   (2)つまり外力作用によって、材料は劣化しない範囲で設計を行う.   (3)理想論を言えば、力学的な外力作用に対する、永久構造物をめざす.  (1),(2)より、設計は材料の弾性範囲内で行う必要があります。そこで使用限界状態の限界は、とりあえず降伏点以内、という事になります。  ところが材料は徐々に降伏するものなので、降伏点まで弾性というのも、一つの近似です。そこで材料品質のバラツキも確率論で考慮し、実証実験にも基づいて、降伏強度を低減係数で割ったものが、許容応力度です。多くの材料に、特に鋼材には、低減係数のJIS規格が存在します。  許容応力度を守れば、想定する荷重が妥当なら、使用限界状態の考えを安全に満たせるという話です。これが長所ですが、短所はこれの裏返しです。   (4)力学作用しか考慮していないから、その他の劣化要因は無視される。例えば、疲労破壊などは基本的に考慮外.   (5)静力学しか考慮しないから、応答スペクトルによる地震慣性力の静的考慮などが、現実の構造物の動的挙動に正確に対応するわけではない.   (6)安全すぎて(荷重の割増などにより)、過大設計になる時もある.   (7)弾性範囲が前提なので、破壊限界状態はカバーしない.  すぐ思いつけるのは、こんな処です。

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