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古典的条件付けの嫌悪療法についての質問です
古典的条件付けの嫌悪療法を利用していじめ行為を抑制する方法として いじめ行為を行なう度に電気ショックを与えることで いじめ行為をしなくなるようにするのは嫌悪療法だと思うのですが いじめ行為を行なう者に対して いじめは憎むべき行為、許されない行為だということを教え込むことで いじめ行為を嫌いにさせて、いじめ行動をしなくなるようにするのも嫌悪療法ということになりますか? 社会的学習の観察学習に当たるのかと思いますがどうなのでしょうか? 観察学習と古典的条件付けが共存することはありますか? 私もあまり理解できていない部分があると思われますので 丁寧な解説をお願い致します
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1)「いじめ行為を行なう度に電気ショックを与えることでいじめ行為をしなくなるようにするのは嫌悪療法」だと思います。 2)「いじめは憎むべき行為、許されない行為だということを教え込むことでいじめ行為を嫌いにさせて、いじめ行動をしなくなるようにする」のは行動契約法を利用したオペラント条件付け療法だと思います。 3)「教え込む」という側面を強調すると観察学習から離れてしまうと思います。学習者が見ている状況がモデルとしての役目を果たして観察者に影響するということが観察学習では重要なピントだと思います。「いじめは憎むべき行為、許されない行為だということを教え込む」のではなくて、社会環境や劇、映画、物語などを通じて『他者の行動・態度・発言』を観察することで、適応的行動を学習することを『観察学習』と呼ぶことが多いと思います。観察学習を効果的にするため「代理強化」は有効な方法です。『模範的な行動の観察』と『非模範的な行動の観察』があるのではないかと思いますが、後者の場合は嫌悪療法に近い目的で行われ、前者が典型的な学習観察とされるのではないでしょうか。 4)色々なことが併存することはあると思います。また療法として行うときには、有効そうなものを取り混ぜて行うのが多いと思います。 レスポンデント条件づけ(古典的条件づけ)とオペラント条件づけ(道具的条件づけ)、系統的脱感作法、負の訓練法と飽和法、嫌悪療法、その他 学習者あるいはクライエントの状態に応じて、色々な方法を使うと思います。 http://dnpa.s3.xrea.com/psy4.htm http://www.sipe-selye.co.jp/lecture/2010/05/post-19.html
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- Diogenesis
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いじめと見なされる行動は それが身体的なものであれ,言語的なものであれ, オペラント行動に分類されるものでしょう。 いじめ行動の直後に電気ショックを与えることで いじめ行動を抑制しようというのはオペラント条件に基づく嫌悪療法であって, 古典的条件づけ(=レスポンデント条件づけ)によるものではありません。 いじめは憎むべき行為,許されない行為だと教え込むことで いじめ行動をしなくなるというのは, 行動分析において「ルール支配行動」と呼ばれるものでしょう。 直接的な賞罰の随伴性ではなく, 「(いじめられっ子)→いじめ行動→非難や叱責」 という随伴性を記述したルールがオペラント行動を制御しているとされます。 嫌悪療法に含めるのはまちがいではないと思いますが, やはりオペラント条件づけを基礎とするものであって, 古典的条件づけではありません。 オペラント条件づけと古典的条件づけを区別せず 統一的に理解しようとする理論的立場もありますが, ウェブ上の情報にはそれとは次元の違う単なる混同が多すぎます。 評判の良い学習理論のテキストを2点ほど挙げておきますので, 詳しくはそちらを当たってみてください。 ■行動の基礎/豊かな人間理解のために 小野浩一(著) 培風館 ■メイザーの学習と行動 日本語版 第3版 J.E.メイザー(著)/磯博行,坂上貴之,川合伸幸(訳) 二瓶社
お礼
回答ありがとうございます 丁寧な解説でとても参考になりました 信頼性のある本も紹介して頂きありがとうございました
お礼
回答ありがとうございました 回答も丁寧でとても参考になりましたが サイトを紹介して頂いたおかげでそちらもすぐに参考にできました