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伊藤左千夫の「守の家」
伊藤左千夫の「野菊の墓」を読みたくて新潮文庫を買いました。 その中に短編で「守の家」という作品があり、とても印象に残りました。 ですが、この作品をどのように解釈していいのか分かりません。 お読みになったことがある方、お答え下さい。
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私もとても印象に残り、読んでいてなぜか涙が出ました。 解釈は人それぞれなので、正解は無いと思いますが、 「自分」がまだ、3~4歳の頃、子守りとして自分の家に 奉公に来ていた「お松」に対する情愛と郷愁を描いたものではないでしょうか。 お松が、幼い自分に対して注いでくれる家族以上の並々ならぬ愛情も 無意識の内に「自分」は感じていたのでしょう。 実家に帰った「お松」を母親と訪問した時に、その夜、自分だけお松の家に 泊まる訳が、「今夜お松を頼みたい」という本家のあるじのひと言で、 幼心が踏みにじられる理不尽さには、読んでいるこちらも腹が立ちました。 7~8年後、薄幸なお松のその後の運命を知って、「自分」はどんなに心を痛めたか が言外に分かり、まさに印象に残る話になっていますね。 参考までに書いてみました。