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在来線高速化に必要な要素とは
- 在来線の高速化において、重レールや道床、枕木はあまり重要な要素ではないと言えます。高速化に必須な要素は、車両性能、信号システム、一線スルー化などです。
- 勾配や曲線は高速化の弊害となることがありますが、平坦で曲線が少ないローカル線でも車両性能と信号システムを整備すれば、一定程度の高速化は可能です。
- 在来線の高速化には、車両性能の向上と信号システムの改善が重要です。また、一線スルー化による運行の効率化も高速化に貢献します。
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こんばんは。 首都圏の私鉄で電車運転士をしており、運転理論や線路の講習も受けております。 >私が挙げた重レール、道床、枕木はそれほど在来線の高速化に重要な要素ではないのでしょうか? いえいえ、むしろ肝になる要素です。 一番最初に手を掛けなければなりません。 線路の敷設やカント数値の決め方など、数式があるのですが、 速度と軌条に掛かる横圧、振動など数字に基づいて最高速度が決まってきます。 一直線とは行かずカーブがどこかしらにあるのが日本の鉄道。当然カントの数値も上げますし、上げすぎれば横転の可能性もあるので、最高速度を抑える必要も出てきます。 また、カーブでは緩和曲線を設けてスムーズに曲線に入れるように整備しています。 緩和曲線の開始地点も修正しています。 カーブでは車輪からの横圧がかかり、速度に比例します。 道床が弱ければ支えられませんから、最高速度が上がれば必然的に道床の整備や盛り方も変わってきます。 私の会社でも、最高速度を15km上げるにカントを向上させ、道床を上げ、緩和曲線の開始点の修正や可能な範囲では曲線半径も修正しています。 これが出来て、次にダイヤにかかわる点での修正になります。 列車の所要時間で一番影響を与えるのは、最高速度以上に加速時間とブレーキ時間。 具体的には高加速度で詰めたブレーキで運転することになります。 車両の置き換えはココに理由があります。 そして、なるだけ減速しないで済むようにする事。 停車場での1線スルー構造にしたり、 振り子制御や車体傾斜車両はココで導入理由として出てきます。 振り子制御でも車体傾斜車両でも、高速走行時での線路への横圧の数値はそのままなので、線路が弱ければ高速で走れません。 道床をしっかりさせ、横圧に負けないようにして、初めて導入する意味が出てきます。 なので、路線での高速化で一番重要になってくるのは、線路構造になってくるのです。
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- akak71
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1級と2級の差はほとんどありません。
お礼
ご回答と参考URLありがとうございます。 私には難しかったですが何回か読んでみようと思います。
- jhmi
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>重レール、道床、枕木はそれほど在来線の高速化に重要な要素ではないのでしょうか? 高速化する以上は軌道改良は重要かつ必須です。高速運転する軌道が心許なければ軌間が狂って脱線なんてことにもつながります。 >車両性能、信号システム、一線スルー化以外で高速化に必須になる要素とは何でしょうか? 高速化するなら踏切を統廃合することも必要ですし、場合によっては高架化なり曲線を緩和した新線に付け替える必要もあります。 >平坦で曲線があまりないローカル線でも車両性能と信号システムさえ整備すれば理論上はある程度の高速化は可能になるのでしょうか? 施設面では重軌条化を含む軌道改良やら踏切の統廃合、交通量の多い踏切の高架化もしくはアンダーパス化が必須かと。 また、電車を運行しているのであれば変電施設の増強・改良等が必要です。地方私鉄に譲渡された中古車両に付いている回生ブレーキが変電所容量などの都合で使えず空気ブレーキを常用しているケースもありますので、他の鉄道事業者から放出される中古電車を入れるなら変電施設やら架線の改修に関しても必須事項と言えると思いますよ。
お礼
ご回答ありがとうございます。 軌道の強化は基本中の基本ということでしょうか。 どうも見た目には心もとない感じがしたのですが当然問題はないように施工されているのですね。 立体化は都市部では必要なのでしょうが日豊線の場合はそれほど踏切がないのか立体化されていたのは日向市駅くらいだった気がします。 電力は利用者にはなかなか気づかないところでした。 当然改良が必要ということですね。
お礼
詳しいご回答ありがとうございました。 すべての面で道床の強化がないことには始まらない感じですね。 高速化に必要な車両面での解説もわかりやすかったです。