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金という鉱物はなぜ薄く延ばせるのでしょうか。

金属は金属結合をしていると聞きました。同じ結合をしているはずの他の金属は、金のようには延ばせません。なぜ金だけ金箔のように薄く延ばせるのか説明がつきません。又は結合の仕方が、金だけ違うのでしょうか。詳しく知っている方がいれば教えてください。

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  • Saturn5
  • ベストアンサー率45% (2270/4952)
回答No.4

素晴らしい解答が2つ出ていますが、一般的な補足を書きます。 No.2の方の解答にありますように、金属の結合はd軌道が あると無いとではちょっと硬さが変わります。それから色も 変わります。 全ての金属は展性・延性を持っていて、多かれ少なかれ薄く伸ばす ことができます。金はその生成が最も顕著なだけです。 他の金属というのは鉄をさしておられるのではないでしょうか? 鉄以外の身の回りの金属であるアルミニウム、銀、銅などは薄く延 ばすことができます。 鉄は鉄鉱石を炭素で還元するという製法ですので、不純物として 炭素を含み、それが鉄原子の結晶格子のすきまに入り込んで、 鉄原子の移動を妨げるのです。従って、炭素の含有率が高いほど 鉄は固く・脆くなっていきます。また、99.99999%以上の 鉄は爪で跡がつくほどやわらかいそうです。 金はイオン化傾向が非常に小さいので、他の元素と反応しにくく、 結晶格子に入り込む原子が少ないのも1つの理由でしょう。 金沢の伝統工芸である金箔細工は、江戸時代の技術では1gの金を 畳1枚くらいの広さに延ばすことができ、その厚さは1万分の3mm であり、光を通してうす緑色に見えるそうです。

参考URL:
http://www.kinpaku.jp/junkinpaku.html
gaganiko
質問者

お礼

これもまたすばらしい解答ありがとうございます。 鉄の生成方法が、炭素で還元するものとは、初めて知りました。私もwikiPediaで調べているつもりなのですが、そこまでは載ってませんでした。これだけでも質問したかいがありました。銀も結構延びるのですね。ありがとうございました。

その他の回答 (3)

  • inara1
  • ベストアンサー率78% (652/834)
回答No.3

金属は一般に塑性変形しやすいのですが、その中で金が特に延性が大きいだけで、「例外的」なのは硬くて加工しにくい遷移金属のほうです。遷移金属と通常の金属で何が違うのかを考えれば、理由が見えてくると思います。ここ(http://www.tuat.ac.jp/~katsuaki/z2000-3.html)の真ん中あたりに理由が少し書いてあります。

gaganiko
質問者

お礼

詳しい論文ありがとうございます。 あまり詳しすぎて理解するのも一苦労でした。やっぱり大学教授の論文は一般人には難しいのかも。でもその中で再質問させてください。「マイナスの電荷の海にプラスの電荷が浮かんでいて、プラスの電荷が等間隔に並ぶと静電エネルギーが低くなるのです。」とありました。ディラックの海ということなのでしょうが、これが私には理解できません。陽子中性子の対を成す原子核の上を、マイナスの電荷の海が有りその上をプラスの電荷が浮かんでいたとしたら、マイナスの電荷は即刻陽子と結合してしまうのではないでしょうか。それとも私の解釈が間違っているのでしょうか。無理にとは言いませんが解答いただければありがたく存じます。でも、教授ともなると大変さがよくわかりました。本当にありがとうございました。

  • sanori
  • ベストアンサー率48% (5664/11798)
回答No.2

こんにちは。 圧迫したり叩いたりしたときに延びる性質を展性、引っ張ったときに延びる性質を延性と言います。 どちらも、金が第1位で銀が第2位です。3位以下は展性と延性で違ってきます。 秋田県の「銀線細工」という工芸品は有名です。 なぜ金が第1位なのかまでは私は説明できないのですが、大まかな説明はできます。 物質の固体における原子同士の結合(化学結合)には色々な種類があります。 共有結合、イオン結合、水素結合、ファンデルワールス結合・・・ その中で、金など一部の金属は「金属結合」という結合で原子同士が結合しています。 どの結合も、結合の「糊」になっているのは電子です。 隣にある原子の電子と重なり合うことによって結合していて、それを全体的に見たときに「固体」というものになっています。 金属結合以外の結合では、原子核と電子はセットになっています。 固体中で1つの原子が引越ししようとするとき、原子核は自分の電子を引き連れて「一家そろって引越し」することになります。 ところが、金属結合では「糊」になっている電子が金属中を自由に動き回っているため、「この電子(でんこ)ちゃんは、どこの家の子?」と言われても、どこの原子の電子なのかがわかりません。 ですから、原子が引越しするときは原子核だけ引越ししても支障がありません。「糊」となる電子はどこにもありますからね。 というわけで、金属結合の固体では、外部から力がかかったときに、ひずみや割れを生じさせずに、原子が容易に移動できるということです。

gaganiko
質問者

お礼

詳しい説明ありがとうございます。 第2位が銀だとは私は今まで知りませんでした。そこでwikipediaで調べたところ周期律表で、金の上にあるのが銀でした。その上にあるのが銅でした。ということは、第3位は銅ということになると、何か関連が見えてきそうです。でも金の電子殻軌道には電子が入れる空きが沢山有るのは解りますが、私はその自由電子というのがイメージできないのです。でも解答ありがとうございました。参考になりました。

回答No.1

何でと言いましても、それが「金」という金属の性質だとしか・・・・・・ ナトリウムにしてみても、金属だけどカッターで簡単に切れますし、 弱酸で溶ける金属もあれば、強酸でないと溶けない金属もあるワケですし、金にしてみては「王水」という特殊な酸でないと溶けません。 また、電気の通りやすさも、金属1つ1つで違いますね。 非金属にしてみても同様です。 それぞれの物質が固有の性質を持っています。 何で硫黄が腐卵臭するのかと言っても、それは硫黄の性質だからです。 説明としては不十分かもしれませんが、これが事実なのです。 参考までに、

gaganiko
質問者

お礼

早速の解答ありがとうございます。 その種の性質と言えばその通りだと思います。しかし、私が知りたかったのは、結合の仕方で性質ではないのです。例えば金属結合とは、電子同士の結合なのかイオン結合なのかとか、共有結合なのかとかです。そのイメージができないので質問しました。説明不足のところが有ったことをお詫びします。本当にありがとうございました

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