スペクトル分解の一意性の証明について
TがVの正規変換であるとき
Tの相異なる固有値全部をβ_1,β_2,・・・,β_kとし
対応する固有空間をW_1,W_2,・・・,W_kとする
W_iへの射影子をP_iとすれば
P_1+P_2+・・・+P_k=I
P_iP_j=0 (i≠j)
T=β_1P_1+β_2P_2+・・・+β_kP_k
が成立する。これを正規変換Tのスペクトル分解という。
スペクトル分解は一意的である。
実際、射影子P'_1,P'_2,・・・,P'_kによるもうひとつのスペクトル分解
P'_1+P'_2+・・・+P'_k=I
P'_iP'_j=0 (i≠j)
T=β_1P'_1+β_2P'_2+・・・+β_kP'_k
があったとしよう。
P_i,P'_iがそれぞれ部分空間W_iW'_iへの射影子であるとすれば
TのW_i,W'_iへの制限はどちらもスカラー変換β_iIであるから
W_i=W'_i よってP_i=P'_i
("逆"の証明は略)
と教科書にあったのですが、最後、なぜW_i=W'_iが言えるのかがわかりません。
TのW_i,W'_iへの制限はどちらもスカラー変換β_iIであることを用いてW_i⊂W'_iかつW_i⊃W'_iを示せるのですか?
W_i⊃W'_iのほうに関しては
x'_i∈W'_iとすると
T(x'_i)=β_i(x'_i)であるから、x'_iはTの固有値β_iに対する固有空間W_iの固有ベクトルであるといえる。よってx'_i∈W_i
つまりW_i⊃W'_iである。
とできるかな?とは思ったのですが、もう一つが・・・。
W_i⊃W'_iであることとVが直和であることを用いてW_i=W'_iを示せるかな?とも思ったのですが、なんとなくなりそうってだけで、どのように厳密に示せばいいのかよくわかりません。
教科書にもさらっと書いてあるだけですし、おそらく簡単なことなのでしょうが私にはよくわからないです・・。
どなたか
W_i=W'_i よってP_i=P'_i
の証明教えていただけないでしょうか。
よろしくお願いいたしますm(_ _)m