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古い話で申し訳ないが
古い話で申し訳ないが イラクに大量破壊兵器が有る、と言って アメリカは世界に呼びかけ、イラクをみんなで破壊しました。 これが間違いであった訳ですが、アメリカの責任や これに呼応した日本の責任はどのように決着したのでしょうか。
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まず、重要なことですが、 第二次湾岸戦争(イラク戦争)の国際政治的大義名分は、バアス党政権が大量破壊兵器の査察を拒否したことにあります。 この査察拒否が、湾岸戦争の休戦協定(国連安保理決議687)及び諸種の国連安保理決議に対する重大な過失であることを理由として、 国連安保理決議1411により、開戦と相成りました。 さて、開戦経緯に関しては、英米では若干理由と正当化の理由が異なることを指摘しておきます 英国は、 湾岸戦争が休戦しただけであって、その休戦協定(国連安保理決議687)違反である以上は、湾岸戦争の再開である(”湾岸戦争再戦”認識) 米国は、 国連決議1411が新たな武力制裁決議と捉え、第二次湾岸戦争の開始 ちなみに、日本が自衛隊を派遣する理由に関しては、イラク特別措置法1条から拾い上げれば 国連安保理決議678,687、1411に準拠しており、英米側の主張と同じものです さて、本題である「イラクに大量破壊兵器が有る」という問題は、法的には開戦理由ではありません。 英米両国の首脳がそのような情報に基づいてリアクションしたことは事実ですが、開戦直前の簡単な国連の査察で大量破壊兵器が発見されていた事実もあります。 つまり、”国連査察で見つかった以上の大量破壊兵器がある(かもしれない)”から国連安保理決議に則して査察する必要性がある、という主張には、妥当性はあるでしょう。 問題は、安保理決議に準じて査察を受け入れないイラクの姿勢にもある、と言えるでしょう。 さて、責任論についてですが、 あくまでも開戦理由ではない以上は、責任と取る必要性はありません。 簡単にいえば、政治的に可能性を示唆しただけに過ぎず、それが根も葉もない噂であれば問題でしょうが、査察の必要性は当時の国際社会全体が認めていた事実もあります。 従って、大量破壊兵器の有無に関しては責任論を問うべきではない、と思います。 そもそも、「誰がどういう法規からが責任を問われるのか?」という問題があります。 虚偽情報による行政被害に関しては、国際政治的に賠償責任と余地はありますが、 被害者と位置づけられる対象が極めて曖昧です。 つまり、責任を問う側の権利の有無が問題になります。 残念ですが、日本国民に「開戦に関する責任を問う権利」はありませんし、国外の政治行動に関して、他国民が責任を問うことも無理です。 質問者の指摘する責任が、道義的責任というならば政治家として結果責任を負う必然性が伴っていたのであって、事実、ブレア氏は開戦判断に対する責任を問われ続けました。 なお、日本国では、総理の決断によって間接的に参戦したように理解されていますが、 戦争に参加したという構造ではなく、”戦後復興支援に参加した”という認知が、国際政治的には一般的です。 それは、ムサンナ州サマワが”危険地帯ではない”ことが理由ではなく、活動根拠である『イラク特別措置法』1条に以下のように記載されていること、戦闘状態の沈静化を見ての派遣であったことなどから指摘できるでしょう イラク特別措置法1条後段 (イラク)国家の速やかな再建を図るためにイラクにおいて行われている国民生活の安定と向上、民主的な手段による統治組織の設立等に向けたイラクの国民による自主的な努力を支援し、及び促進しようとする国際社会の取組に関し、我が国がこれに主体的かつ積極的に寄与するため、国際連合安全保障理事会決議第千四百八十三号を踏まえ、人道復興支援活動及び安全確保支援活動を行うこととし、もってイラクの国家の再建を通じて我が国を含む国際社会の平和及び安全の確保に資することを目的とする。 なお、イラク特別措置法のURLは下記 http://www.kantei.go.jp/jp/houan/2003/iraq/030613iraq.html 簡単に要約すれば 第二次湾岸戦争の開戦理由は、”査察拒否”が湾岸戦争休戦協定(国連安保理決議687)違反であることが原因であり、 「大量破壊兵器がある」という理由では、開戦していませんし、 ”大量破壊兵器がある(かもしれない)”という懸念は当時の国際情勢から妥当だった、ということです。 政治は結果論ですから、<「なかった」結果に関して責任を負うべき>という意見もあるでしょうが、責任の問い方からして難しい問題と言えるでしょう。 つまり、「どう責任を取るか?」という問題提起により、責任の処方が変わるのであって、当事者が積極的に責任と取るカタチは難しいでしょう。
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- bismarks05
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お礼がついていたので安心しました。 感想に対する返答を提示しておきたいと思います。 <北朝鮮もイスラエルも大量破壊兵器を十分保有していると思えるのに、国連の行動としてはバランスが執れているとは思えません。> ご指摘は、重要な問題提起を行っていると思います。大量破壊兵器の有無の次のフェーズの危険性から、イラクの大量破壊兵器の所持を危険視したからこそ、イラクの場合は国際政治的にリアクションがあった、というのが現実だと思います。 つまり、当時の国際政治においては、イラクは日本で言う北朝鮮のような「困ったちゃん」だった部分もあって、強行的な活動に帰結した、と考えるのが適切だと思います。 <査察拒否が、国を破壊するに見合う行動、か疑問に思います。(超大国アメリカの横暴に見えます。)> この指摘に関しても同意します。あくまでも開戦の法的正当性が認められるだけであって、道義的に開戦していいと私も考えていません。 ただ、ここで注意してほしいことですが、湾岸戦争以降、イラクのバアス党政権は中東諸国において危険視されており、国内人権問題を含めて諸種の問題を抱えており、国際テロの温床であったという事実はあります。 国際政治秩序の大局的に、『テロとの闘い』を継続する限りは、多少の横暴な解決策は仕方なかった、という事実認識もあろうかと思います。 <そのような不確かな事実は有ったような記憶があるが、チョットした薬品かなんか反応、程度だったように思います。今から考えれば言いがかりですネ。> 詳細なコメントは差し控えますが、 当時の中東情勢及びイラクの地理的位置から考えて過剰な反応だったと思われるのは、”日本にとっては中東問題は対岸の火事だから”、だと思います。 <従来から、アメリカは気に入らないと中南米とかで政府転覆工作させたり、 北ベトナムを攻撃したい時は、トンキン湾事件をでっち上げたりもしました。 なので、イラクの時の〔開戦直前の簡単な国連の査察で大量破壊兵器が発見の事実〕は アメリカが北ベトナムを攻撃したかった状況下で世界にウソを言った事、を考え合わせれば、何の根拠も有りませんがCIAとかの工作と見るべきかと思います。その後何にも出て来なかったのですから。> 工作の可能性は否定できないと思いますが、それを証明できない限りは批判に妥当性に疑念がつくのは仕方ありません。 冷戦時代に肩入れし続けたイラクに背かれた気持ちのアメリカの歴史的背景を考えると過剰反応になった動機も理解できなくもないですが・・・・ <アメリカが攻撃的な姿勢をとる時、アメリカの有利な情報は、チョット怪しい時が有る、 と言うのが私の乏しい経験から学んだ事です。> 歴史的に見れば、概ね陰謀論要素は多々見られるのは事実だと思います。 結局、戦争に限らず政治全般では陰謀が渦巻いているものですから、それも必然かと思いますが、それがどの程度の影響力をもっていたのか?という問題が最終的に残ると思います。 < <日本の責任>日本の責任、勘違いしてました。 お金出したクェートと混同していました。あやふやなアメリカの情報で<イラクなど潰せ>と声援を送った道義的責任は有りそうに思います。> 誤解しないでほしいのですが、第二次湾岸戦争はバアス党政府を転覆・改心させることを趣旨にしていたのであって、イラク国家を破壊することが本旨ではありません。 日本はアメリカ・及び多国籍軍を後方支援をしましたが、基本的には、あくまでも戦時行為のために必要な物資補給ではなく、治安維持活動及び復興支援のための活動だった、と断じても問題ないと思います。 基本的には、第二次湾岸戦争に直接的に加担してないと見做されていることを含めて、参戦したような理解ではなく、あくまでも支援行為として認識することをお奨めします。 最後に 私は国際政治を国際法を好んで勉学している立場ですので、 法的な理由において、第二次湾岸戦争の法的妥当性を指摘することが出来ます。英米の国際法上の主張は一定の妥当性があり説得力があるものでした。 しかし、法的妥当性とは別次元で政治的理性・理知からEU諸国のように戦争状態を回避する努力が必要だった、という認識も持っています。 簡単にいえば、英米側の主張の法的妥当性も認めるものであり、それを全否定できないがために、第二次湾岸戦争の英米のアクション・結果を全否定しません。しかし、感情論としては戦争回避のための努力が英米以外の国に必要だったということを強く考えています。 そもそも、湾岸戦争以来12年間の対イラクの監視・警戒活動を英米だけで行い、諸外国はなんら負担を負わなかった事実ことも問題視されるべきだと思います。 以上
- xx x(@hateha2_goo)
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クウェートに侵攻したイラク、かつての大日本帝国と行ったことは一緒と見えるが、国際社会、他国侵攻は許さないで間違いはない。 今考えるに、もう少し穏便且つ寛大な方法は無かったか疑念がないわけではないが、日本の責任とは?
お礼
有難うございます。 おっしゃるとおり、第二次世界大戦頃からすると、 国際紛争に対する国際社会の対応は随分変わりました。 イラクへの対応はチョット過激だったと思います。 でも、アメリカが主導権を持つとそんなもんだと思います。 日本の責任、勘違いしてました。 お金出したクェートと混同していました。
国家間に、善悪や正義はありません。利害と力関係の駆け引きだけです。 責任や賠償は勝者側にはありません、 フセイン政権のイラクは、駆け引きに負けたのです。 クウェート侵攻で潰れるはずだったのが。遅れただけです。
- 藻黒 知恵蔵(@ameru1999)
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大人の事情でうやむやに… ブッシュさんの利権が絡んでいたのでは?って記憶していますが それもうやむやに 親族そろってフセインが嫌いだったんでしょw うやむやなので当然責任もうやむやに まぁフセインさんもやりたい放題だったみたいなので しかし独裁者というのは生い立ちが似るようで… 日本の政治家にも近いような生い立ちで同じような… 大人の事情にてこれにて終了。
お礼
理由無く他国を破壊しておいて・・・。 イラクの政権が変わり、賠償を請求されるとどうするのでしょうか。 そこを知りたいのですが・・・。
- dayanvanilla
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大量破壊兵器疑惑に対しフセインは疑惑払拭の努力を しませんでした。 保有を匂わせておいた方が自己の権威付けになるか又 は抑止になると誤解したのでしょう。 モトモト米国の言いがかりですので誇大妄想狂のフセイン はまんまと嵌められました。 大量破壊兵器疑惑は間違いではなく米国の謀略でした。 謀略ですから責任問題はウヤムヤです。 欧州諸国は米国の狙いを見抜いていましたが日本は自衛隊 を送りました。 自民党米国追従政党に外交政策はありませんです。だから 責任もありません。
お礼
有難うございます。 20X0年 大量破壊兵器疑惑に対し日本は疑惑払拭の努力を しませんでした。 保有を匂わせておいた方が日本の権威付けになるか又 は抑止になると誤解したのでしょう。 モトモト中国・ロシアの言いがかりですので、誇大妄想狂の日本 はまんまと嵌められました。 大量破壊兵器疑惑は間違いではなく中国・ロシアの謀略でした。 謀略ですから責任問題はウヤムヤです。 責任問題は、ウヤムヤで良いでしょうか
大量破壊兵器はなかったけど、 イラクをフセインの圧政から解放したと言うことで、 グタグタにして決着しました。 メデタシメデタシ・・・・zzzzzz
補足
理由無く他国を破壊しておいて・・・。 グタグタにして決着しました。 これではヤクザの喧嘩と同じ、日本人の正義はどこに有るんだ。 イラクの政権が変わり、賠償を請求されるとどうするのでしょうか。
お礼
長文のご返事有難うございます。 農家のオッサンにはチョット難しすぎますが、大体解りました。 以下は感想 <、バアス党政権が大量破壊兵器の査察を拒否したことにあります。> 北朝鮮もイスラエルも大量破壊兵器を十分保有していると思えるのに、 国連の行動としてはバランスが執れているとは思えません。 又、査察拒否が、国を破壊するに見合う行動、か疑問に思います。 超大国アメリカの横暴に見えます。 <開戦直前の簡単な国連の査察で大量破壊兵器が発見されていた事実もあります。> そのような不確かな事実は有ったような記憶があるが、 チョットした薬品かなんか反応、程度だったように思います。 今から考えれば言いがかりですネ。 従来から、アメリカは気に入らないと中南米とかで政府転覆工作させたり、 北ベトナムを攻撃したい時は、トンキン湾事件をでっち上げたりもしました。 なので、イラクの時の〔開戦直前の簡単な国連の査察で大量破壊兵器が発見の事実〕は アメリカが北ベトナムを攻撃したかった状況下で世界にウソを言った事、 を考え合わせれば、何の根拠も有りませんが CIAとかの工作と見るべきかと思います。 その後何にも出て来なかったのですから。 アメリカが攻撃的な姿勢をとる時、アメリカの有利な情報は、チョット怪しい時が有る、 と言うのが私の乏しい経験から学んだ事です。 <日本の責任> 日本の責任、勘違いしてました。 お金出したクェートと混同していました。 あやふやなアメリカの情報で<イラクなど潰せ>と声援を送った道義的責任は 有りそうに思います。