- ベストアンサー
現代憲法学の課題とは?
現代憲法学の課題とは一体なんなんですか? 様々な資料などを見てはいるのですが、なかなか分かりません。 どうか、なるべく詳しく教えてください。 もし、詳しく説明できない場合、簡単でもいいです。 よろしくお願いします。
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
現代憲法学が内包する問題と超克すべき課題について論ずる場合、論点が漠然としまわぬように、できれば人権編か統治機構編に絞るのがベターです。日本国憲法について考察をするのであれば、三大原則のうち個別の論点へ絞り込み、課題を洗い出すほうがまとまるように思います。 課題ということですから、今日の法現象に対して憲法学がいかに対応するかが問われるわけです(法現象というのは、法が実社会で作用する場合に結果的に生じた事象)。 たとえば、選挙について考察する場合に、法現象として一票の格差(平等権)や外国人の参政権(国民主権)の問題が生じます。これらの問題については、前者は憲法14条の平等原則から解決を試みたり、参政権を権利として考えるアプローチがあり、後者は国民主権論や外国人の生活実態に着目して解決を試みる理論があります。いずれも憲法学の課題ですね。 さて、「課題」という質問へのアドバイスですが、近年の憲法学の学会では、「憲法的自治」がテーマ若しくは課題となっています。憲法の理念がさまざまな団体、又は公共圏にどのように作用するかという問いかけです。たとえば、メディアの自律・自浄作用など。さまざまな議論がなされています。 参考文献として 「市民的公共圏形成の可能性―比較憲法的研究をふまえて 」森 英樹【編】日本評論社 また、この他に関連する議論については、表現の自由については法律時報2002.1 913号 「“表現の自由”の探求」が参考になるかもしれません。今日のマスメディアの問題は現代憲法学の課題でもありますから。 憲法学全般については、法律時報2001.01 900号、ジュリスト 2003.5.1-15号です。
その他の回答 (3)
- kenwebber
- ベストアンサー率29% (13/44)
現代における問題としては、 ・行政国家現象や福祉国家現象に伴い弊害が色々と現れてきており、これを是正する為に憲法上どうする必要があるか。憲法上の三権それぞれについて見直しが必要なのでは? ・日本国憲法特有の理念(前文や9条など)をどう考えるか。押し付けられたから嫌だというレベルではなく、これらの理念を今後も掲げるならどういう対応が実際に必要か、また否定するならどのように進むべきか。現実を追認する為ではなく国としてのあるべき姿から考えることが必要なのでは? ・二つ目の課題に関連して、憲法の変遷についても考える必要があるかもしれません。憲法改正の手続きは現状で良いのか、憲法という最上位の法が慣習(例えば自衛隊の存在)で変更されたような状況は正しいのか?ということです。 ここら辺りを私個人は課題として認識してます。
お礼
個人としての認識意見、どうもありがとうございます。
- SCNK
- ベストアンサー率18% (514/2762)
日本に関して言えば、護憲派のイデオロギーから如何に脱却するかでしょう。すっかり日本国憲法教になってますからね。憲法の条文は経典で、憲法論争は神学論争ですしね。もう第9条なんか、ご利益があると思っているぐらいですから。マッカーサーは預言者で、ホイットニーとかケイディスは使徒ですね。もはや憲法学でなくて、日本国憲法原理主義です。 いままで異論を唱えると、異端審問されかねませんでした。やっと日本も中世から脱却できそうです。
お礼
どうもありがとうございました。
- nika
- ベストアンサー率14% (66/470)
理念だけで解釈しようとして、実質がともなわない憲法論に問題があるといえるのではないでしょうか。 りっぱな理念で憲法をかたることは、別に悪いことではないのですが、「きちんと決める、きちんと守る」という概念が抜けてしまって、実用性のない(または違憲状態)ものになってしまっているというのが問題という気がします。 決め事の基本は、きちんと決めたことをきちんと守ることで、できない場合決めなおすことが大切なのです。
お礼
どうもありがとうございます。 >決め事の基本は、きちんと決めたことをきちんと守ることで、できない場合決めなおすことが大切なのです。 私もそう思います。
お礼
参考文献まで挙げていただいてありがとうございます。 それに、くわしく教えていただいて、本当に感謝します。