「本業が地域社会に貢献している」というと、「貢献」という言葉にいろいろ前提があるとは思うのですが、どの企業も社会の中で存在している以上、地域社会に貢献していると言えると思います。
金融機関もないと社会生活ができなくなってしまいますし、製造業が好調だと地域全体の景気もよくなっていきます。
おそらく社会貢献というと「利益を省みない行為」というイメージがあるかと思いますが、企業はあくまでも「利益を追求」するものですから、たとえどんな文化的にすばらしいことをやったとしても、本業であればどこかに利益を出すための俗っぽさというものを感じてしまう部分があるでしょう。
福祉関係でも私企業であれば、経営が先に立つ部分が出てくるでしょう。
なので「本業」に限定した場合、ボランティア的な意味での地域貢献をしている企業いうのは公企業をのぞき「ない」と言っていいと思いますが、もうけを求めるけれども存在することが地域社会に貢献しているというのであれば、ある程度の企業はあてはまるのではないでしょうか。
本業を越えた部分で、広報のための社会貢献に力を注いでいる企業となると、やはり体力のある企業がメインになってきます。
大きなところで言うとサントリーやトヨタ・林原は非常に積極的です。地域貢献だと、地元の金融機関は下手ながらも、メセナ活動の重要さに気づき動いています。
私の地元の地銀は、地元のプロスポーツの後援会を組織していたり、交響楽団や美術館の運営をしています。
「あくまでも本業で地域に貢献した上で、支えていただいたみなさまに役立ててほしい(ついでにうちの会社のイメージを上げたい)」というスタンスが中心ですが。
赤字続きではいい活動やイベントも、1回だけで続かないものになってしまいます。
できれば質の高い活動を企画してもらい、私たちが「これだけのものならこれだけ払っても納得だ!」と思えるような企業による社会貢献が広がってほしいと思います。