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山菜ということばが1960年代以降に使用され始めたというのは本当でしょ
山菜ということばが1960年代以降に使用され始めたというのは本当でしょうか。 本日の中国新聞で、つくしやタラの芽といった春の野草を取る「摘み草」は、1960年代以降「山菜」と呼ばれるようになったと知りました。(5月10日中國新聞5面「里山いのちの譜 正木真理子 (19)」)山菜ということばはそれ以前はなかったのでしょうか。
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No.1のまたまた再訪です。ちょっと気になってチェックしていました。いままでの回答だと,青森県と秋田県では昔から使っていたといえそうで,だいぶ前進しましたね。 すると,もうひとつの問題がでてきます。つまり,「日本のなかで地域性はないのか?」ということです。おおまかにいって東北日本には落葉広葉樹林が多い,という自然的背景を無視できません。春の山菜は,冬に木々が落葉して,日差しが林床(森のなかの地面)にとどくことで芽吹きます。だから,むかしから山菜を食べる(食料に乏しい山間部では保存食にもする)文化がありました。 いっぽう,西日本には常緑広葉樹林が多いので,山菜は少なくなります。あなたが読んだのが中国新聞だというのが,最初からひっかかっているのですね。じじつ,西日本人のぼくは,むかし(30年くらい前まで)は山菜料理というものを知らず,中部地方のある民宿で夕食にでた山菜を「雑草」と勘違いしてびっくした経験があります。ぼくが最初にやや肯定よりの回答をしたのは,そういう背景があります。西日本の地方紙か,あるいは全国紙で市民権をえる時期も調べたほうがいいと思います。
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1934年の大阪毎日新聞に 「歴史は教う 山菜利用が肝要 京大教授経済学博士 黒正巌氏談」 http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00489169&TYPE=HTML_FILE&POS=1 ・・・と出ていました。 (1)有名な小説家が使っている。 (2)秋田の地方紙でも使っている。(当時でも東北の地方紙は東北弁で書いていたということはありません。日本人ならだれでもわかる文章の記事を書いています。) (3)大阪毎日新聞でも使っている。 「山菜」と言う言葉は戦前から日本国で使われていました。
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ありがとうございます。
秋田魁新報と言う地方紙が無料で検索できましたので、調べましたら戦前から「山菜」という言葉が使われています。 キーワードに「山菜」と入れてみてください。 秋田魁新報 検索 1935年~ http://libnews.apl.pref.akita.jp/ResultSakigake.asp?pagesize=20&pageno=1
お礼
ありがとうございます。
(1)「摘み草」=「山菜採り」 と言えますが、 (2)「摘み草」=「山菜」 も広く使われてきています。 「摘み草料理」なんて看板がかかっています。 http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C5%A6%A4%DF%C1%F0%CE%C1%CD%FD 質問文の「摘み草」は(2)の意味で使っているようです。
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ありがとうございます。ことばの使用に奥行きが出ました。
No.1の再訪です。 ん~と。No.1/2の回答のちがいは,質問文の意図のとりかたのちがいによると思います。「山菜」ということばは諸橋大漢和にもついている古い中国語で,ワラビやセリなど特定の植物を指すか,あるいは山中の食草を総称して用いられたようです。だから古い日本人も知っていたでしょう。 問題は,詩文をものするインテリ日本人だけが使ったのか,広く使われたのか,ということです。ぼくの回答は,「一般大衆」ということばを使っていることかわわかるように,そば屋のメニューに「山菜そば」が現れるくらいの使用頻度になったのはいつか,を意図しています。
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ありがとうございます。 はい、確かに一般社会で山菜の語が使われるようになったのはいつごろなのかと疑問に思いました。「山菜そば」はよい例ですね。江戸時代などは、なんと呼ばれていたのでしょう。それとも山菜そばというメニュー自体がその頃からのものなのでしょうか。
>山菜ということばが1960年代以降に使用され始めたというのは本当でしょうか。 ウソです。 1948年に死んでいる太宰治の作品に「山菜」が次のように出ています。 青空文庫より 太宰治 「津軽」 ・・・蟹田はまた、頗る★山菜★にめぐまれてゐるところのやうである。蟹田は海岸の町ではあるが、また、平野もあれば、山もある。 .... 半島の西部の金木地方も、★山菜★はなかなか豊富であるが、この蟹田地方も、ワラビ、ゼンマイ、ウド、タケノコ、フキ、アザミ、 ...
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ありがとうございます。
「野鳥」や「野草」など,野性に対してプラスの価値観が(一般大衆のあいだに)形成されてくるのは,高度経済成長期に自然が失われていくころです。「山菜」がこの時期から使われるようになったのでは,というご質問の状況は,ありえますね。戦後の新聞をデータベース化したCD-ROMや有料ウェブサイトがありますので,検索をかけてみれば一発でわかるでしょう。 なお,「摘み草」に対応することばは、「山菜採り」でしょうね。
お礼
ありがとうございます。
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ありがとうございます。 はい、図書館で少し調べてみると、摘み草は京都を中心に貴族文化として育ったことばで、それに対して山菜とりは東日本に古来から存在して、江戸の俳句文化に取り入れられたという感じです。全国的に山菜が一般的になったのは1960年代以降ということではないかと考えられます。