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胃の再建方法
胃の再建方法 72歳になる父親に胃がんが見つかり、明日摘出手術を受ける予定です。 当初は病巣が食道に近い部分にあるので、全摘出だといわれました。 詳しい検査の結果食道から6cm位のところなので胃の一部は残せそうだとのことでしたが、昨日の説明でビルロート II法による再建をおこなうとのこと。 ネットでみると、最近はビルロート II法は後遺症が多いようで、あまり行われないとの記述が見られました。空腸間置法というのがよさそうなのかと思ったのですが・・・ 詳しくご存知の方、アドバイスくださいませ。 手術をしてしまってからでは取り返しがつかないと思いまして・・・ よろしくお願します。
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No.1の方のコメントに付け加えて…… 手術の説明図で見ると、単に腸をくっつけているので、 どうして、色々な方法があるのか、疑問に思われるでしょう。 まず、十二指腸ですが、実は、これを動かせないのです。 十二指腸は、靭帯という強力な支えで固定されていると思ってください。 どうして、そんなことが必要かというと、ここには、 肝臓や胆嚢のからの胆管が繋がっています。 膵臓からは膵管が繋がっています。 なので、動かすわけにはいかないのです。 そのために、ビルロート法、ルーワイ法、空腸間置法などの方法が 考案されました。 では、十二指腸以外は自由に動かせるのかというと、 やはり、そうはいきません。 腸を切れば、血が出る……ということは、簡単に想像できると思います。 血がでるというのは、血管を切るからです。 では、その血管は、どこをどうやって繋がっているのでしょうか? 手術の模式図を見ていると、血管がまるで腸の中に一緒にあるように 思えてしまいます。 でも、違うのです。 腸には、腸間膜という膜がくっついていて、血管はその腸間膜にあります。 扇子をご存知ですよね。 扇子の要の部分が太い血管です。 そこから腸に向って、細い血管が扇条に伸びています。 腸は扇子の先端にくっついています。 扇の面が腸間膜、扇の軸が血管です。 つまり、腸を移動させるとき、この血管を切ってはいけないのです。 この血管を切れば、腸が血流不足で死んでしまいます。 あの手術の模式図に腸間膜がくっついていて、そこに多くの血管が あることを想像してください。 空腸間置法というのは、単に食物の流れだけを考えれば、 とても良い方法です。 しかし、実際には、腸にくっついている腸間膜や血管のことも 考えなければなりません。 となると、この術式は、とても複雑な術式なのです。 例えば、移動させるとき、血管の長さが足りなければ、 その腸は利用できません。 というように、単純な問題ではないのです。
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- koredeiinoda
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空腸間置法は胃全摘出術の時の術式です。確かにRoux en Yより術後後遺症少ないメリットはありますが、吻合が多い分手術としては大きな手術になります。 そもそもせっかく一部残して亜全摘でいけるのなら、全摘にこだわらない方がいいと思いますが、全摘での空腸間置がよさそうだと思った理由はどこにあるのでしょうか。 食道から6cmだと、亜全摘後の再建については、ビルロートIは難しいのでビルロートIIになるのが普通だとと思います。 72歳という年齢を考慮すれば、手術による侵襲はなるべく小さくすべきでしょうから、亜全摘+ビルロートII再建というのは、妥当と思います(全摘でも空腸間置よりはRoux en Yでいいように思います)。
お礼
回答ありがとうございます。 空腸間置がよさそうと思ったのは、Wikipediaの胃切除術のページに、各再建法を比較した表が載っていたからです。 「ビルロートIIは古典的でいまどき使わない」みたいな印象を持ちました。 そういう表現のサイトはほかにもありました。 その後、web検索を続けると、今でも残胃が少ない場合の再建法としてはビルロートIIが一般的だということはわかりました。 また、「一時期空腸パウチが流行ったが今はあまり使われない」との記述も見つけました。 結局どれがいいのかは、よくわかりませんでした。 主治医が得意とする、最善と思われる手術法を信じてまかせるしかないのですかね。 無事に手術が成功することを祈るのみです。 妥当な手術法だとのご意見をいただけて、少し安心しました。 どうもありがとうございました。
お礼
私のような素人にもわかるよう丁寧な説明をしてくださり、ありがとうございました。お礼が遅くなってしまい、申し訳ありません。 私が思っていたより空腸間置法が複雑な手術だということがよくわかりました。 手術直前に父には心臓の機能にも問題があることがわかり、なるべく短時間で手術を終わらせる必要があることがわかりました。また、病巣の位置も当初の所見より食道に近く、範囲も広かったので、全摘出→ルーワイ法による再建となりました。 手術直後は、相当痛がってどうなることかとやきもきしましたが、痛み止めの効果もあって次第に落ち着き、日に日に回復してきました。本日執刀医から「リンパからはガン細胞は見つからず、順調に回復しているので来週末には退院できる」との所見を頂き、やっと一安心したところです。 父は胃がなくなったことで食事には苦労しているようですが、今は非常に前向きかつ積極的に取り組んでいてくれるので、救われています。 知識がない中で、重大な決断をしなくてはいけないことは、とても心細かったですが、ご意見をいただけたことで、大変心強かったです。 本当にどうもありがとうございました。