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本日天気晴朗ナレドモ波高シ……は何故名文なのか?

東郷平八郎が丁字戦法を使ってバルチック艦隊を破った時、 秋山参謀という人が東京にこんな打電をしたそうです。 「敵艦見ユトノ警報ニ接シ 連合艦隊ハ直チニ出動 コレヲ撃滅セントス、 本日天気晴朗ナレドモ波高シ」 高木彬光先生の歴史小説の中で「名文中の名文」と謳われていましたが、 どうもしっくりきません。 だって、単なる指令と天候を伝える平叙文じゃないですか。 これだけシャープに必要なことをまとめた、ということが 賞賛されているのでしょうか? 教えてください。

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noname#118466
noname#118466
回答No.3

この電文はロシアの大艦隊を迎え撃つ前に打電されたものです。大国ロシアを相手に小国日本が寄せ集めの軍艦で海戦を挑む直前の決意を示したものです。 名文として後に有名になったのは 1.先ず海戦に勝ったこと。(負けたら名文も残らない)しかも世界が驚く一方的といってもいいくらいの勝利をおさめた。 2.これから出撃します。と短く報告すると同時に海の実戦経験者だけに分かる短い言葉で、これから起こる戦闘がどのようなものになるかをうまく伝えているからです。 つまり、兼ねて準備していた連合艦隊は予定どおり、故障艦も脱落艦もなく、直ちに出撃し敵を撃滅することを前文で伝えています。後半の天気の文章も海軍の現場の人にはいろいろな情報を伝えています。即ち、本日は天気に恵まれ海上の見通しは非常に良い。砲撃戦に理想の天気である。しかし、海上には高波が見られるので、魚雷艇などを使った細かな作戦を実行するには難がある。本日の戦いは砲撃で決着がつくだろう。 ようやく近代国家の仲間入りをしたばかりの日本の存亡を賭けた戦いを前にして、七、五調の短い電文でこれだけの情報を送れるのは名文でなければ出来ません。しかし、これが決意表明ではなく作戦の変更や指示を仰ぐ電文であれば、決して名文とはいえないでしょう。読む人によって理解が異なるような文章は戦時に使用すべきではないでしょう。やはり戦争に勝ったということと決意表明の電文だったからこそ後世まで語り継がれたのでしょう。

divide
質問者

お礼

ありがとうございます。 やっぱり、分かる人は分かるんですねえ、こういう文の真意とか。 魚雷戦ってナニ?とかは思いますが…… (私にとっては、水中爆弾なんかで交戦出来るのか?と思ってしまう。 元寇なんかも、「てつはう」やら火薬兵器はありましたけど、結局主戦力は弓矢だったでしょう。) 秋山参謀は文才のある人だったんですね。 軍人なんかにならなくても良かったのに、と思うのは私だけでしょうか。 その後、秋山氏はどうなったのでしょうか? 少し気になります。

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その他の回答 (11)

  • vantage
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回答No.1

私見ですが… 圧倒的優勢といわれたバルチック艦隊との決戦に向けての出撃ということで、前半部分には決然とした強い意思が見えつつも、後半部分の「波高シ」あたりで悲壮感を漂わせる…こういった叙情性が、本来情感を廃すべき軍用電文の中に見え隠れしているからではないでしょうか? かく言う私もさすがに「名文中の名文」とまでは思いませんが。

divide
質問者

お礼

ありがとうございます。返事が遅れてすみません。 軍用電文の中に叙情性が含まれているからですか。 確かに、戦前派の心に深く根付きそうな文ですね。 ちなみに、「名文中の名文」と謳った高木彬光氏は、 大正九年の生まれ、10年ほど前に亡くなられています。

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