- ベストアンサー
アメリカの農業
ある本の中にアメリカの農家は遺伝子組み換えにより 種の実らない栽培物の種を買わされていると書かれていました。 種が実らないので穀物メジャーより種を購入するしかありません。 それで穀物メジャーは大儲けし、農家は農奴と同じだと書かれています。 SF小説としては良い題材なんでしょうが、民主主義のアメリカで 本当にこんなことがおこっているなんて信じられません。 その辺の事情をご存知の方がいらしたら教えて下さい。
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
「農奴」という言葉とかが誤解を招いているような気もするのですが、実際には農家にとっても管理のしやすさとか、収量(収入)増など、そこそこメリットがあるから穀物メジャーから種を買っているのが現状でないかと思います。 確かに遺伝子組み替えの作物はかなり普及していて、そのおかげで農業が工業化し、農業経営者が工場労働者と同じような状況に置かれているのがアメリカの現状で、GMとかフォードの工場労働者が、「大量生産設備の奴隷」になっているという意味と同じような感じで「農奴」になっているというのは事実でしょうが、暮らし振りという点では、世界一の経済大国の豊かさをそこそこ享受できているし、個々人は特に不満もないとかいうのが実態ではないでしょうか(中南米から出稼ぎにくる季節労働者は大変みたいですが)。 なお、アメリカでは農業経営者の暮らし振りも多様で、中には(宗教上の理由からですが)機械を全く使わず18世紀の手法そのままに農業をして生計を立てている人も数万人という単位でいるようです。伝統的な農法だと土地あたりの生産性は半分くらいに落ちるそうですが、自然農法で作った野菜という事で高付加価値となるので高い値段で売れ、あまり浪費をしない生活習慣もあって、そういう人達は保険なしでアメリカの高度な医療を受けにいけたりするぐらいで結構お金持ちだとか。 また、やや営利的なところでは、自然農法も富裕層を顧客にすると儲かるので、管理のほうは最新鋭の技術を導入して、作る作物とか投入する肥料などは伝統的な農法を導入、というケースも結構あるようです(まあ、これはこれで「穀物メジャー」のかわりに「自然農法コンサルタント」みたいなものに支配されるのかもしれませんが)。フランスの高級ワイン産地と同様の土壌を人工衛星で捜索して、その地にフランスの伝統的なブドウ栽培の手法を導入、最高級ワインの生産を行なっているという話もあります。 というわけで、たしかに、「こういう伝統的な農法が正義だ!」と過激な行動に出れば、妨害工作に遭うのも事実のようですが、黙ってやっている分には、行政や地元社会の干渉が大きい日本よりも自由にやれるのがアメリカの農業の実態のようです。
その他の回答 (5)
- iamyou
- ベストアンサー率26% (31/117)
現代の農業は種子戦争の時代と言われます。何かというと、農産物(牧畜など動物を扱うものも含めて)は全て良い子孫を残す遺伝子を利用して栄えます。植物について言えば「多量に収穫できるもの」「味の良いもの」「病害虫に強いもの」「気候の異常に強いもの」などの性質を持っている種子ですね。そして、現代では農産物の種子は色々のバイオテクニックで新しい品種が開発されています。 種子は親の形質を受け継いでいきます。昔は良い形質を持った種子を作るには交配を繰り返し、また何代もの育成と種子の選別を繰り返して一つの新しい品種を作り出していましたが、こうして開発した新品種の種子は代々引き継がれていきますので、一旦市場に出た品種の種子は誰もが手に入れることが出来ます。 しかし、バイオ技術で開発された種子の中にはその種子一代限りで目的の形質を失ってしまうものがたくさんあります。つまり孫の代になると元の形質を失ってしまうという種子です。このような種子は親の種子を作り出す技術が判らないと他の人には作れませんね。このような種子を持っていると、その種子を高い価格で販売することが出来ます。特許も取ることが出来、他の人には作ることが出来ません。このように有用な種子を開発することが現代では大きな農業ビジネスになっています。ご質問にある「種が実らない種子」もこの仲間です。 このような種子を開発した農業企業はこの種子を販売することをビジネスとして行います。これは当然の営利行為であって、これによって農家も他所とは違う農産物を作り、利益を得ることが出来ます。「種の実らない栽培物の種を買わされている」のではなく「買っている」のです。これはなにもアメリカだけのことではなく先進国では普通のことです。いま、花屋さんなどで売られている花にもこういったバイオ開発の花が沢山売られています。 こういう風に、今の農業は種子を制した者が農業を制すると言われて居ます。あなたのお読みになった書籍はなんだか歪な解説がされているように感じます
お礼
なるほど従来種の栽培が邪魔されているわけではないのですね。 そちらを聞いて安心しました。 種の実らないビジネスも本格的に普及していることも分かりました。 まあ、この本は歪といえばそうなんでしょうね。 高い種の代金に反抗的な態度を示す農家は トラックの運ちゃんや市場の関係者を巻き込んで 徹底的に潰すようなことが書かれていました。 特に心配になったのが独創的な一匹狼タイプを廃業に追い込むように 山のような規制を施行するとある部分です。 こんなことされたら種を穀物メジャーから買うしかなくなります。 でも、どうやらそんなことはないようですね。 日本も派遣ができたり、いつしか労働者が搾取される形になっています。 そういう感じで気付かないうちに誘導されてるとしたら恐いです。 まあ、こんな感じで実情はどうなのかなと思いました。
- nazca091
- ベストアンサー率20% (76/362)
アメリカは民主主義国家であるとともに資本主義国家でもあります。 そして民主主義と資本主義はイコールではありません。 当たり前の事ですが、気付いていない人が多いようです。
- indoken
- ベストアンサー率37% (173/457)
穀物メジャーの作戦なのは確かですが、嫌がる栽培農家に無理強いしている訳ではありません。そんなことをやろうとしても、誰もうけいれませんよ。 そんな種を使う人がいるのは、雑種強勢や遺伝子操作によって、他の種を使うよりもメリットがあるからです。儲けがあるから農家が進んで使うのです。 問題があるとすれば、農家の対応レベルではなく、より大きな自然の営みや、地球生態系との関係だろうと思います。
お礼
普通はそう考えますよね。私もそう思います。 強制しても誰も受け入れないと思いますが、アメリカですから・・・ 未だに受け入れていない農家も多いんでしょうか。 それとも便利?だからほとんどそうしちゃっているんでしょうか。 あるいはもっと露骨に受け入れるようにし向けているんでしょうか。
- cowstep
- ベストアンサー率36% (756/2081)
アメリカが民主国家だというのは、幻想です。国際的には独善的で、自己中心的です。
お礼
本当にそうですよね。本の中にも 「アメリカが民主主義なんてとんでもない社会主義国家だ」と 書かれていました。 強制的に買わされているのか 従来法でも嫌がらせとかなく栽培できているのかなどを知りたいです。
- ?橋 昌也(@fudousin)
- ベストアンサー率21% (138/631)
アメリカ国内ばかりでなく、海外に対しても積極的に行っています。現在の具体的な状況を確認してはいませんが、そう聞いています。 25年ほど前に、元農林水産大臣の亀岡高夫衆議院議員の活動報告会で彼が「遺伝子組み換え作物の国際戦略と日本の農業」という講演を行ったときにその話がでていました。遺伝子組み換えにより収穫量の飛躍的な増大、気象条件に対する耐性の増大が期待されるという話で、その中でアメリカの国際食料戦略として、食料にはできるが種の保存のできない品種の改良ということを力説してましたね。それに対し、日本は在来種の保護と遺伝子改良の推進に向け、東西2ヶ所に高度研究施設の建設を計画しており、是非、東の拠点は地元に造りたいという話でした。 民主主義の国ではありますが、その話に限らず、世界の貧困を造り出してるのは間違いなくあの国ですよ。
お礼
回答ありがとうございます。 なんとなく本当っぽいことなんですね。 25年前にそんな発言があったということは1985年頃から そんな感じになっていたんですね。 ちなみに本の中では種ができない品種はおかしいと書かれていました。
お礼
工場労働者って分かり易くていいですね。 やっぱり資本家に搾取されているんだと思います。 不満がなければいいんですが、 農家の友人に言わせると自分で改良する楽しみも必要だそうです。 アメリカの農家は工場労働者でもいいんでしょうかね? ともあれ実体がものすごく分かったような気がします。 有難うございました。