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井上玄桐著の「玄桐筆記」の中の光国の若い頃の逸話を記した部分の読み下し
井上玄桐著の「玄桐筆記」の中の光国の若い頃の逸話を記した部分の読み下しを勉強したいのです。 浅草で非人を切ったという話です。 例えば、 何方よりの帰りにか有けん。夜更けて浅草の堂に休みありしに。 一人の御連この縁下に非人どもの臥たるぞあれ。引出し給ひ力ためすべしと申さる。 せんなき事を給うもの哉。いかにかわゆくも科なき者を切るべき。 某人非人にもいかなるものあらんもしらず。・・・ とありますが、この中の「某人」とは 前述の 御連のあたる人の言い換えと考えて良いのでしょうか? どのような本を参考に勉強すれば良いのか、どうか御教示ください。
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昔の本は細部に相違のあるものが多いのですが、 『義公叢書』千葉新治編・早川活版所・明42(義公=光圀、彼の諡号)に入っている「井上玄桐筆記」を見ると以下のようになっています・・・・ 何方よりの御帰に歟(か)ありけん、夜更て浅草の堂に御休ありしに、一人の御連此椽下に非人共の臥たるぞ、あれ引出し給ひ【刀】ためすべしと申さる、せんなき事をのたまふものかな、いかにかはゆくも科なきものをきるべき、【其上】非人にもいかなるものあらむもしらす(ず)、 「其上」ですと意味の通りがよくなります。 ちょっと「井上玄桐筆記」を読んでみましたが、歎異抄や平家物語のように詳細な註釈書が期待できる、格のある本とは思えませんでした、いや、簡便な註釈書の存在さえどうかなぁという感じの「読み物」と思われました。一応 調べてみましたが、やはりそれらしいもの(直接この書をガイドしてくれる参考書類)は見当りません。 古典文法や古語ではなく(->これについての辞書や参考書いくらでもあります)、当時の時代背景や「玄桐筆記」に出てくる人や物の知識が要るというのならば・・・・・・・ 玄桐は光圀の待医で、彼が直接見聞した光圀の言行を記したものが「井上玄桐筆記」ということですから、光圀の伝記・評伝類を書く者はこの書を参考にしないことはないはずで、(この書の逸事が全部が全部 伝記類に反映されるわけでもないでしょうが)註釈書が期待できそうもない以上、光圀の伝記類をこの書の間接のガイドにする、という方法もあるかと思います。 それから「……逸話を記した部分の【読み下し】を勉強したい…」とおっしゃいますが、この書は漢文ではありません。
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- 莽翁寒岩 一笠一蓑一杖(@krya1998)
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いずこよりのかえりにかありけん。 よ(夜)、ふけて(更けて)浅草の堂にやすみありしに。 ひとりの おつれ このえんした に ひにんどもの ふしたる(臥したる)ぞあれ。 ひきだしたまい ちから ためすべしと もうさる。 せんなき(詮なき)ことをたまうもの かな。 いかにかわゆくも とが(科)なきものを きるべき。 某人にも、ににん(非人)にもいかなる、・・・ 某をそれがしと読まないで、某なる(何某のその、ある人)という意味で読めば。お連れさんですね。 ゆっくり読んでくだされば、分ると存じますが。
お礼
krya1998さん、早速 回答ありがとうございます。 随分ネットでも検索したのですが、逸話として書いてあるものにしか 当たれなくて、質問させていただきました。 ありがとうございました。
お礼
cryfortyさん、回答頂きありがとうございます。 >簡便な註釈書の存在さえどうかなぁという感じの「読み物」と思われました。 そんなことも知らずに、ただ自分が思っていたのと、注釈が違っていたので (某上の部分をある文章では、其の誤植ではないかと書いてあったので) 質問をさせていただきました。 分からない事だらけではありますが、もう少し自分なりに頑張ってみたいと思います。 大変参考になりました。 ありがとうございました。