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Volmer-Weber mechanism of nucleation and growth(核生成および核成長のVolmer-Weberメカニズム)について

核生成および核成長のVolmer-Weberメカニズムについて教えてください。金属析出に関することみたいなのですが。 勉強不足で本を読んでもよく理解できません。お願いします。

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  • Umada
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回答No.1

結晶成長・薄膜成長に関する話だと思います。参考ページの[1]に図入りで分かりやすい解説が出ています。[2]には詳細な説明が講義ノートの形で提供されています(ただし英文です)。詳細はそれらを読んで頂くとして、話の骨子を説明します。 下図のように、気相あるいは液相から固体表面に成長物質が析出し結晶(あるいは薄膜)が成長していく様子を思い浮かべてください。参考ページ[1]では析出核は「クラスター」と表現され、また成長の雰囲気は真空になっていますが話の本質は同じです。   析出核    □□  (気相、液相)   □□□□  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄     固体 析出前後でのの自由エネルギーの変化を考えてみましょう。析出核の体積をV、析出核の上側の表面積をS1、析出核と基板(固体)の接触面積をS2とします。また 析出核の単位体積自由エネルギーを g_v 析出核と気相(または液相)の間の表面(界面)自由エネルギー*1を σ0 析出核と基板(固体)との間の表面(界面)自由エネルギーを σ1 基板と気相(または液相)の間の表面(界面)自由エネルギーを σ2 とします。(参考ページ[1]の記法に合わせました) 析出の前後で (A)固体のむき出し部がS2だけ減ったので、自由エネルギーは S2×σ2 だけ減少 (B)析出したので、自由エネルギーは V×g_v だけ減少 (C)新たに析出核と固体の間の界面ができたので、自由エネルギーは S2×σ1 だけ増加 (D)析出核と気相(または液相)との界面ができたので 自由エネルギーは S1×σ0 だけ増加 となります。 V, S1, S2は当然ながら析出核の大きさに依存する量ですが、これは析出核の寸法が分かれば幾何的関係から簡単に計算できます。すると上記の(A)-(D)の差し引きから、析出の前後での自由エネルギーの変化が分かります。この自由エネルギーの変化分は析出核の寸法に依存することに注意してください。 一般に析出核が小さいと、エネルギー的に得をする分(主に上記の(B))が小さい割に、表面積が相対的に大きく(C)(D)でエネルギー的に損をするので、全体としては自由エネルギーが上がってしまいます。ある大きさまでは成長すればするほど自由エネルギーが上がるので、そのような析出核は安定して存在できないことになります。参考ページ[1]の図1.3を見てください。差し引きのエネルギー変化(クラスターの全自由エネルギー)は、臨界核半径r*までは右上がりです。 ところが一定以上の大きさの核になれば、さらに表面に次々とその物質を析出させた時に自由エネルギーが下がるようになります(図1.3で、クラスターの全自由エネルギーが右下がりになっている部分)。その領域ではその析出核はどんどん大きくなります*2。これが核発生とその成長についての説明です。 さて析出核の形がどうなるかは、σ0, σ1, σ2の大小関係によって決まります。全面に薄く広がったような形になることもありますし、島状になることもあります。これは参考ページ[1]の図1.4をご覧下さい。その中の一つがVolmer-Weber型です。 [1] 「ダイヤモンドの物理」 http://flex.ee.uec.ac.jp/www/japanese/diamond/japanese/D3.html ダイヤモンドの薄膜成長、核生成に関して説明されています。 [2] "Science and Technology of Thin Films"(香港工科大Wong助教授) http://ap.polyu.edu.hk/apakhwon/thin_films.html ここからLecture note 1 "Theory of film growth"をダウンロードして読んでみてください。 *1 表面エネルギーとは: 固体を切断して新たな表面をつくり出すにはエネルギーが要ります。物体に表面があるということはそれだけエネルギーが高いということです。その分のエネルギーを表面エネルギーと言います。例えば水玉同士を接触させると合体して一つの水玉になりますが、これはなるべく表面積を減らそうとするからです。 *2 「小さいやつは大きくなれないのなら、その大きさまではいつまでも到達しないのでは?」という疑問もあるかと思いますが、これは以下のように説明されています。表面上で原子は吸着・結合・脱離を繰り返して「析出核のもと」を作っています。その多くは不安定で大きくなれずに消滅しますが、確率的なゆらぎで偶然に大きくなれた析出核があれば、その析出核はその後安定して成長することができるようになります。

参考URL:
http://flex.ee.uec.ac.jp/www/japanese/diamond/japanese/D3.html, http://ap.polyu.edu.hk/apakhwon/thin_films.html
hashiman
質問者

補足

Overpotential(過電位?この意味もなんとなくしか分かりません)が増大すると、核生成と核成長はどうなるのでしょうか?ある論文では三次元的な核生成および核生成よりも二次元的な核生成と核成長がおきるとかいてあるのですが、どういうことなのでしょうか?勉強不足でご迷惑をかけてすみません。

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