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半導体レーザーの製作

現在、様々な種類の半導体レーザーの製作方法について学んでいます。 そこで、リッジ型半導体レーザーの作り方について質問です。 どのような手順で製作するのでしょうか。また、製作段階で気をつけることなどがあれば教えていただきたいです。 まだまだ、知識が不足してるのでいろいろと教えていただくと嬉しいです。

みんなの回答

  • inara1
  • ベストアンサー率78% (652/834)
回答No.1

元半導体レーザ開発エンジニアです。 リッジ型というのは、リッジ導波路の特性を利用して、横モード(光ビームの強度分布)を安定化した屈折率導波型レーザの1つですが、メーカによって非常に多くの構造が提案されています。 資料[1]の図1にある構造がリッジ型の一例です。GaN基板上に超格子層までの多層膜を結晶成長させたあと、フォトリソグラフィーとエッチングを使って、上に凸の構造(リッジ)を作り、リッジ上部にだけ電流が流れるように、リッジ上部を除いて絶縁膜(ZrO2)を形成したあとp電極(アノード側の電極)を蒸着します。そのプロセスフローが資料[1]の図4に出ています。 [1] 高出力青紫色レーザ http://www.toshiba.co.jp/tech/review/2004/05/59_05pdf/f01.pdf >製作段階で気をつけること リッジの寸法や屈折率差などの構造設計が既になされているとした上で、製造過程での注意点としては以下のものがあるかと思います。 リッジ底面から活性層までの距離、リッジ底面の幅、リッジ側面の形状(直線性)が横モード特性に大きく影響するので、この寸法を精度良く制御する必要があります。このため、リッジ形成にウェットエッチングを使う場合は、最初の結晶成長段階で、エッチングストップ層を挿入して、リッジ形成時に選択エッチングを使って、エッチングストップ層でエッチングの進行を止める方法が使われます。リッジ側面の形状制御には異方性エッチング(特定の面方位だけを選択的に出す)を使うことが多いです。ドライエッチングは、ウェットエッチングよりも選択性や形状制御性が劣るので条件出しが難しいと思います。 リッジ底面から活性層までの距離は100nm程度と非常に薄いので、リッジ形成プロセス中にエッチングのダメージが活性層を及ばないようにする必要があります。さらに、リッジ形成後の埋め込み工程でも、埋め込み層の応力や処理温度によって活性層に過大な応力が加わる場合がありますので、埋め込み層の材料や埋め込み方法(温度も含めて)に注意する必要があります。 半導体レーザの構造については [2] に膨大な調査資料がありますので、網羅的に調べられるのなら、そこに記載されている公開特許公報をご覧になるのが良いかと思います。 [2] 半導体レーザに関する日本国特許出願マップ http://www.ryutu.inpit.go.jp/chart/H13/dennki08/fdennki08.pdf

noname#111323
質問者

お礼

返事遅くなってしまい申し訳ございません。 とても参考になりました。 ありがとうございます。