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1982年のレバノン戦争は
第五次中東戦争なのか、第六次中東戦争なのか教えてください。
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イスラエルにおける戦争の歴史ということになると、正直この国が関与した戦争のカテゴライズの方法と、その呼称についてはいくつかの意見があり、確定していないというのが本当のところだと思います。 戦争という言葉を取ってみても、国家対国家での戦闘を戦争というのか、単にある一定以上の規模と兵器を備えた軍隊が戦闘行動を起こすだけで戦争というのか、その辺もかなり曖昧なところです。 呼称についても第二次大戦での日米の呼称も、日本は「大東亜戦争」、かたやアメリカは「太平洋戦争」というようにばらばらです。ただ一ついえることは、結局戦争に勝った側の呼称が広く使われるという厳然たる事実です。 ではイスラエルに関しての戦争の呼称ですが、現実的にイスラエルの建国、独立、そして国家の恒久的な存続に至るまでの戦闘に関して、これを第○次中東戦争と呼ぶ慣わしは国際的には存在しません。 ほとんどの国がこれらを、イスラエル側がつけた名称をそのまま使用しているのが実情です。ですのでアメリカやイスラエルで例えば、日本で言う「第3次中東戦争・THIRD MIDDLE EAST WAR」と言ってもぴんと来る人は少なく、ここはやはり「SIXーDAYS WAR」の方が通りがいいのです。日本で言う第○次中東戦争という呼び方が、ヨム・キプール戦争を第4次というのか、1960年代終わりの「消耗戦争」を入れて、第5次中東戦争というのか、まだ論議の余地があるところですので、このへんもあるいは影響しているかもしれません。 さて質問の「レバノン戦争」ですが(長い前置きで申し訳ありません…)、これを「戦争」のカテゴリーに入れるのは個人的には疑問と感じます。実際にイスラエル自身もこのレバノンでの戦闘を「レバノン侵攻」と呼んだりあるいは、「ガリリーの平和」作戦という呼称を使っているようです(これも2006年の侵攻を「第二次レバノン侵攻」と呼ぶ向きもありますが、ここでは省略します)。 あくまで国家対国家の戦いを戦争と呼ぶことに固執すれば、イスラエルの実際的な戦争というカテゴリーに入るものは、「ヨム・キプール戦争」で終わったといっても良いかと思います。 つまりイスラエルの最大の国家的敵であったエジプトとの和平が構築され、既成事実的に国際的な認知を得た核兵器の保有により、イスラエルはアラブ諸国からの好き嫌いは別にしても国家の存続を認めさせたのですから、今後前面的な国家的戦争にイスラエルが入る可能性は限りなくゼロに近くなっていると言えるからです。 レバノンでの主敵はシリアに後押しされた「PLO」であり「ヒズボラ」という規模の大きなゲリラ組織なのですから、これを掃討するための作戦行動を戦争と呼ぶには無理があるかと考えます。従ってレバノンでの戦闘・作戦を呼ぶ場合は単に「レバノン紛争」、あるいは「イスラエルによるレバノン侵攻」、または「ガリリーの平和作戦」とでも読んだほうがより正確ではないかと考えます。やはりこれを中東戦争という大きな括りに入れることは無理があると思います。 もしイスラエルの建国以来の戦闘を戦争と位置づけ、どうしても時系列的に並べて呼ぶ必要があるのなら、私は先に挙げた「消耗戦争」も入れて、1982年のシリア・レバノン・PLO相手のレバノンでの戦闘を「第1次レバノン戦争」、2006年のヒズボラ相手の戦闘を「第2次レバノン戦争」と呼ぶかもしれません。 ちょっと回りくどい回答になりましたが、参考になれば幸いです。
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- Pinhole-09
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日本を含む第三者に立つ国では便宜上、第一次、第二次、第三次中東戦争、消耗戦争、第四次中東戦争まで五つに分けられ、その後の侵攻作戦は戦争とは呼びません。 No.1の答え通りです。 イスラエル側の国、西欧、米などは名称が異なります。 例えば第二次はシナイ戦争。第四次はヨンキプルウォ戦争です。 アラブ側も異なります。 第二次はスエズ戦争、第四次はラマダン戦争です。