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カルボニル化合物の電子吸引性メソメリー効果の序列について
-(C=O)-H,-(C=O)-Cl,-(C=O)-OR,-(C=O)-NH2,-(C=O)-O- の5種について、電子吸引性メソメリー効果の大きいものから順番に並べる問題です。 これは、-(C=O)-Xの、メソメリー効果による電子供与性の大小を推定する問題で、その序列は、-H<-Cl<-OR<-NH2<-O-です。 例えば、電子供与性は、マイナス電荷を持つ酸素が、水素より大きいというのは、わかります。つまり、-H<-O-(マイナス電荷を持つ酸素)。 しかし、-Cl<-OR<-NH2は、どのようにして見分けるのでしょうか。いずれも孤立電子対を持っており、電気陰性度は、Cl(3.0)、O(3.5)、N(3.0)です。 これは、覚えるしかないものなのでしょうか?
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- rei00
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まず,問題は『電子吸引性メソメリー効果の大きいものから順番に並べよ』であってますか? 「Xの電子供与性の大きいものから並べよ」とかじゃないですね。 とりあえず,メソメリー効果(M効果)だけ考えると,次の様な説明が可能です。あ,以前のものもそうですが,キチンと教科書などで確認してませんので,微妙な点は御自分で確認して下さいよ。 -CO-O(-) の場合,-C(O(-))=O の安定な極限構造式の寄与が大きく,電子供与性M効果は最も大きくなります。 次に,-CO-NH2 の場合,-CO=NH H(+) の形の安定な極限構造式の寄与があり,電子供与性M効果は大きくなります。 -CO-O-R と -CO-Cl ですが,極限構造式は -C(-O(-))=O(+)-R と -C(-O(-))=Cl(+) になります。ここで,X = OR の場合では X = Cl の場合と異なり,R の電子供与性I効果によるカチオンの安定化があります。そのため,-CO-OR の極限構造式の方が安定になり,電子供与性M効果が大きくなると考えられます。 最後に,-CO-H ですが,Hにはπ電子が存在しませんのでM効果はありません(お解りですよね)。 いかがですか。この様なM効果を考える場合には,可能な極限構造式をすべて考え,より安定な構造の寄与が大きいものがどれかを考えて行けば良いかと思います。 なお,M効果のみで説明しましたが,X の電子供与性を考えるなら,Cl には強い電子吸引性I効果があり,電子供与性M効果と電子吸引性I効果の差し引きで電子吸引性を示します。
お礼
度々、回答をもらい、有難うございました。 補足へのお返事はもらえませんでしたが、おおよそ 理解できたのかと感じています。
補足
まず,問題は『電子吸引性メソメリー効果の大きいものから順番に並べよ』であってますか? =>その通りです。 「Xの電子供与性の大きいものから並べよ」とかじゃないですね。 =>「Xの電子供与性M効果の小さいものから順に並 べよ」と同じ問題と捉えています。 -CO-O(-) の場合,-C(O(-))=O の安定な極限構造式の寄与が大きく,電子供与性M効果は最も大きくなります。 => 等価な極限構造で、最も安定という説明で 納得できます。 ただ、-CO-NH2、-CO-O-R と -CO-Clの場合、 X = OR の場合では X = Cl の場合と異なり,R の電子供与性I効果によるカチオンの安定化があることから、CO-O-R>-CO-Clの順は良いのですが、 -CO-NH2<-CO-O-R になると考えられませんか。 ここのところ、もう少し詳しく教えてください。