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お湯投げ

極寒の中でお湯を空中に投げると蒸発したようになり消えてしまいますがこれはどのような仕組みなのでしょう? 不思議な現象でぜひその原理を知りたいです。

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  • inara1
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回答No.1

参考URLの動画のことですね。霧は消えているのでなく、最終的に地面に落ちているように見えます。 普通の環境で水を空中にぶちまけてもこのように霧状にはなりません。消防出初式の放水も最後のほうは水柱でなく、細かい水滴になって広がっていきますが、これは霧でなく水滴の集まりです。でも、そうなるのは水をかなり遠くに飛ばした場合で、バケツの水を空中に放り投げただけでは、すぐに霧状になることはありません。 熱湯を極寒の空中に放り投げたときに霧状になるのは、熱湯が瞬時に水蒸気に変わり、それがまた瞬時に細かい氷の粒に変わったからだと思います。熱湯が一旦細かい水滴になってそれが凍ったものではないということです。 水の表面張力は液体の中では非常に大きいので、霧吹き器のような方法を使わない限り、空中に水を放り投げただけでは霧状にはなりません。直径1mm程度の水滴になるだけです。極寒で熱湯を放り投げたときに発生する白い煙は、それよりもはるかに細かい氷の粒だと思います。水滴の状態ではそこまで小さくならないので、この氷の粒は水滴が凍ってできたものではないと思います(水滴のまま凍ったものも一部あるでしょうが、それでできた氷は大きくて重いので霧にならずすぐに落下する)。 この氷の粒は、熱湯から水蒸気(気体)となり、それが周囲の冷気で冷却されることで飽和状態となってできたものでしょう(雲ができるしくみと同じ)。ただしこの場合、水滴になっている時間は非常に短く、すぐに氷に変わっていると思います。なぜなら、細かい水滴の状態で長くいると、水滴同士がくっついて大きな水滴になってしまうからです。すぐに細かい氷になれば、氷は合体することなく細かいままでいられます。 以上が、熱湯をぶちまけたときに霧になる原理ですが、なぜ熱湯なのかということと、なぜ極寒なのかということについては以下のような理由が考えられます。 熱湯は蒸発しやすい(水蒸気に変わりやすい)のは日常経験していると思いますが、水は温度が高いほど蒸気圧(蒸発しようとする働き)が高いので、蒸発しやすくなるからです。ただし蒸発のしやすさは温度だけでなく、周囲の「湿度」によって違います。乾燥した部屋ではすぐに蒸発しますが湿度が高いとなかなか蒸発しません。なぜ極寒なのかというのは、この湿度と関係があります。 気温が低いと空気は多くの水蒸気を含むことができません。寒い冬の窓が曇るのと同じように、水蒸気を含む空気が冷やされると、含んでいた水分を吐き出してしまうからです(そのときの気温が露点、結露する温度です)。したがって温度の低い空気にはほとんど水分がありません(絶対湿度が低い)。そのため、極寒の空気に熱湯を放り出すと、熱湯は、それ自身の温度が高いということと、周囲の湿度が低いという条件が重なって、非常に蒸発しやすくなります。しかも、放り出された熱湯はある程度細かくなっているので、表面積も大きくなっていて、さらに蒸発しやすい条件になっているのでほとんど一瞬で蒸発すると考えられます。 蒸発した水分はなくなってしまうのではなく、水蒸気(気体)の形で空気中に含まれています(空気中の酸素や窒素が分子の形で均一に分散しているのと同じように、水蒸気はH2Oという分子状態で空気中に分散しています)。しかし、気温が低いので、空気は多くの水蒸気を含むことができず、すぐに液体の水として吐き出してしまいます。このときの水は非常に小さい粒状になっているのですが、気温が低いとその水が瞬時に凍って細かい氷の粒に変化します。それが白い煙となって目に見えていると思われます。

参考URL:
http://www.youtube.com/watch?v=K-GSrrk_ATM&feature=PlayList&p=292B69B39F9D0420&index=9
mfujimfuji
質問者

お礼

詳細な回答ありがとうございました。 参考にさせていただきます。

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