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実践における発勁の威力とは?
- 映画や漫画などのフィクションでは、発勁は強力な技として描かれていることがありますが、実際にはどれほどの威力があるのでしょうか?
- 寸勁・分勁など短い距離でダメージを与える目的の発勁や、纏絲勁(螺旋勁)について、それぞれどの位の力がかかるのか知りたいです。
- 可能であれば、kgや人体への損傷具合で教えていただけると幸いです。
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質問者が選んだベストアンサー
質問者のスタンスを見ていました。あながち貶すために訊いているわけでもなさそうなので、知っている限りをお答えします。 寸勁単独の技はありません。長勁の中に含まれていると考えてください。要は簡単な物理学なのです。 脚、体幹、上肢と順に加速していけば、前腕の重さ×スピードが突きの威力になります。ボクシングのジャブですね。顔面に当たれば効きますが、ボディに当てても何の効果もありません。 外三合を守って手足を協調させれば、全身の重さ×スピードが突きの威力になります。拳で体当たりしていることになる訳です。このやり方だと、ボディへの攻撃が適しています。 経験者でないと理解できないかもしれませんが、発勁は戦術と不可分です。 遠間での長勁での攻防をさばいてクリンチ状態に持ち込み、差し勝って、片手で相手の両手を封じます。30センチ程の距離から体当たり的打撃を打ち込みます。そこから「打ち抜き」、そして「支え」ます。この「支え」が貫通力となって、内臓に損傷を与えるはずです(試したことはないので分かりませんが)。 詳細はさすがに勘弁してください。簡単にできる実技です。この「支える」というのがミソで、これが世に言う寸勁の正体なのですが、簡単に言うと受動筋力です。曲げている筋肉が無理に引き延ばされるときに120パーセントくらいの力が発揮されるとか。伸ばした腕が相手の身体に突き刺さって無理矢理縮められるときに、最大の威力が出ます。 しかしこれは、拳が既に相手の筋肉をかき分けて突き刺さっていないと、効果がありません。寸勁単独でやると、たいがいは相手を突き飛ばすだけの宴会芸となります。 相撲のてっぽうなども本来は同じ効果を狙ったものであるはずです。現代の格闘技を見ていても、寸勁に近い打撃はよく見られますし、そんなに特別なものではありません。 纏糸勁については、知りません。太極拳をやったことがないので。 私は学生時代武術をかじっただけですので、これは、先生から直接伝えられた「真伝」というわけではありません。身体で味わった技を、何十年もこつこつと考えて解析しただけです。 「真伝」を授かった方が、より深い解説をしていただければ幸いです。
その他の回答 (8)
xfghjklさん、あんたはNo.5さんの回答で、 >>寸勁などもこの纏絲勁などを使用したりしています ここを否定されたので、オレに八つ当たりしたんだろう。
- kure-yuku
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No5です。 あまりにも恥ずかしいミスなので、訂正させてください。 「威力=質量×速度の2乗」でした。 高校生に笑われてしまいますものね。
- xfghjkl
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足し算引き算しか知らない人に方程式とか教えても理解出来ないんですけどねぇ。 一応これは私の考えであって他の考え方もあるということで書かせてもらいます。 発勁とボクシングのパンチの違い 力の使い方に差はありません。結局突き詰めると同じです。 武術では筋力以外の力を使った威力の出し方を突き詰めている。 ボクシングは筋力を使った威力の出し方を突き詰めている。 この違いでしかありません。 筋力を使う力の使い方では、筋肉がパワーを発する為にある程度加速する為の距離が必要になってきます。 そして、ボクシングが目指しているのは筋力を最大限に使った打ち方であり、またある程度即効性を求めているので習得の難しい他のやり方はあまり教えていません。 筋力を最大限に使ったやり方を覚えた後で、その先を教えているだけです。 差が無いのになぜボクシングでは人体を損傷させるような浸透勁を打てないのか? ボクシングの最大の特徴はグローブを使っている事です。 そして、グローブを使う事で手を保護するとともにその浸透させる部分の技術をグローブが補っているということです。 つまり、グローブをはめて闘うかぎりボクシングにはそのコツを習得する必要も無いから使えないという事です。 他は今回の質問にあまり関係ないので別の機会にということで。 武術はこうやって自分で自分なりの答えを考える必要があり、套路を覚えた後それがどう役立つかとか、実際に使うにはどういう風にしないといけないか等自分で考え工夫しないといけないんです。 これは格闘技にも言える事で、教えてもらってその先を考えれない人は才能が無いということです。 また、武術には部外秘の技術も多い。 今回の発勁についても門派によってはかなりそういう部分に触れているので答えられない事も多いんです。 また武術や格闘技には文章に出来ない実際に教える事でしか判らない技術も多くあり、それが具体的に答えられない理由でもあります。 それをみんな文章に出来る範囲で書いているので、知識の浅い人間に理解出来ないんです。
そうやって中国拳法ファンは自分の考えが不安になると「老師を見る目がない」とか「短絡的」とか「本質的なことが分かっていない」とか言って人格批判を始めるんですよ。 あの質問の回答者5人は型が役立つと言いながら、型がどう役立つのか具体的には説明できません。 そこまで言うのなら、発勁はボクシングのパンチとどう違うのか具体的に説明してもらえますか?
また参考意見となってしまいますが、 日本の中国武術の第一人者、松田隆智のスパーリング映像です。 http://www.youtube.com/watch?v=MJUUW5_Mn34&fmt=18
お礼
ありがとうございます。 ただ、私の求めている 「実際・実践的(というより実戦?)な勁について」 とは、ちょっと違うような…… わざわざ紹介していただいたのに、すみません。
- xfghjkl
- ベストアンサー率23% (27/117)
人体での検証は不可能です。また機械でもまともな比較は無理でしょうね。 本物の発勁を撃てる人は数える程しかいないし、使える人は使える事を自慢したりしませんのでなかなか表に出てきません。 そして、本気で撃つと相手を殺しかねないので撃たないでしょうね。 機械での検証ですと、その人がどのぐらいやっているか、自分の流派の事をどれぐらい理解しているか、実際にどれほど使えるかなど個人差が出過ぎるので比較検証は出来ないです。 それを単純に判り易い部分だけ同じ条件にして比較検証していますので、あくまで参考にしかなりませんし、おそらく違う人を使えばまた結果も変わってくるでしょうね。 私の体験ですが、事前に撃つと言われみぞおちの下辺りを軽く撃ってもらった状態でさえ、撃たれた瞬間にその場でひざまづいてしまい暫く呼吸が困難になりました。 急所を外してもらい事前に予告してもらったうえで軽く撃ってもらってこういう結果です。 あとは想像してください・・・と言っても実際に受けてみないと判らないですけどね。 纏絲勁、螺旋勁は力の伝え方でそれだけでダメージを与えるものではありません。寸勁などもこの纏絲勁などを使用したりしています。 なお、纏絲勁であれ螺旋勁であれ武術用語をそのまま言葉通りに取るのは間違いです。両方とも力の伝わるイメージであり実際の動きではありません。 技名もそうですが、聞いただけ少しやってみただけの人間のミスリードを狙っているんですよ。 こういう風に少しやってみただけでは判らなくしてるから理解出来ない人がよく批判に回る事が多いのが武術です。
お礼
回答有り難うございます。 力の使い方と言うことは、やはり 「例えば同じnkgの『力』がかかるとしても、『対象物に与える影響』は違ってくる」 のでしょうね。確かにそれでは計測器を使ってみても意味がないですね…… お話を聞く限り、フィクションで聞く 「ほぼ密着した状態から内臓を破壊する」という事も可能なのだろうと思いました。 回答を参考に調べさせて頂いた所、硬質の「物」に対しても、いわゆる試し割りが可能なようで。 (それが分かるという事は、つまり調査不足で質問してしまったわけですが;) >イメージであり実際の動きではありません これは、発勁した人間が感じる力の動きと実際の伝わり方(速度)に差があるのと関係があるかもしれませんね。
参考意見ですが、 私は螺旋勁は存在しないと思っています。 足から拳まで螺旋状に力が伝わるとは信じられません。
お礼
ありがとうございます。 しかしそれを言ったら 「拳一つで、数センチの距離から体当たりする」 という原理(?)も中々信じがたい気がしますし 「関節部で螺旋加速を加える事によってトン単位の衝撃が云々」 というのはファンタジーだとしても、 「纏絲勁」の方は実在しているといって差し支えないような…… そもそも有効な発勁の使い手が減少していると聞いた事がありますし、 純粋に「戦うための手法」としての勁の威力を求めるのは、 現代では難しいのかもしれませんね。
- Forseti
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ディスカバリーチャンネルのMITHBUSTERS(邦題:怪しい伝説)で、ワンインチパンチの検証を行っていました。 http://www.nicovideo.jp/watch/sm5462388 本当は、「日本の忍者を再検証」という事なので、米国の忍者が出てきますww 空手は少々かじっているようで、身体能力はそれなりにありそうなので参考になると思います。 ま、忍者と拳法をごっちゃにするあたり、文化の壁がありますが・・・ まず、番組の出演者で、元レンジャー、体重は100キロはありそうなハイネマンは、通常のパンチが150キロ。 そして、自称忍者の、オーストラリアなまりが、指を伸ばした状態で接触し握り込む条件で、95キロとなりました。 下半身は使えていない、状態が逃げている、などマイナス要素がありますが、 訓練を積んで、通常の人のパンチ程度と考えることができるかも知れません。 この時、衝撃を受けていた方が大きく後ろに下がっていました。 wikipediaによると、寸勁を測定した時の波形は、持続的に衝撃が与え続けられ、体当たりに近いものになったそう。 初心のうちは相手を突き飛ばすような形になり、熟練すると相手の体を貫通し内蔵にダメージを与えるそうです。 (自称忍者も、三枚重ねられた板の、後ろ二枚だけを割っていましたので、熟練者と言えると思います。)
お礼
回答ありがとうございます。 実践的に言うと、 『寸勁が有効なのはその力の総量ではなく伝わり方による』 『そのため、恐らくハードターゲットの破壊というより対人で真価を発揮する』 というところでしょうか。 しかし動画の自称忍者さんではありませんが、衝撃が浸透するのだとしたら 大型の的には効かずとも、重ねた板に対しては通常のパンチよりも有効かもしれませんね。 詳しく有り難うございました。
お礼
詳しくありがとうございます。 実はフィクション作品の参考にしたくて質問させていただいたのでした。 (調べても、実際的な威力の話は中々見つからなかったので……) 力学的には体当たりである、というのは聞いていましたが、 筋肉と貫通力の関係についてここまで解説していただいたのは初めてです。 緊張した筋肉に当てても必殺にはならない、というのも聞いたことがあったのですが これは「筋肉が硬くかき分けられない」状態、という意味なのですかね。 仰るとおり、宴会芸としての寸勁はよく聞きますし、体重移動が云々と言うだけなら……という事ですね。 しかし、体当たりの力が長勁(明勁)から短勁(暗勁)に、距離が30cm、更にはほぼ密着状態と縮まる(のですよね、流派にもよるのでしょうが理論上は)と思うと、なんだかファンタジーやロマンを感じます。 悪い意味ではなく、自分から遠くにある物事を見ると言う意味で。