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米国のスーパーコンピュータへの投資額

事業仕分けですっかり有名になったスーパーコンピュータですが、 わが国では総事業費約1200億円掛けて開発予定のようですが、 現在最速と言われているJaguar-Crayの開発にはアメリカ政府はどれくらい 投資したのでしょうか? 日本のスパコン総事業費1200億円の内、スパコン本体の開発費はどれくらいなんでしょうか?

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  • parts
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回答No.1

Jaguar-CrayはOpteronですよね。まあ、いっても5億ドル以下ぐらいでしょうね。 基本的に日本の企業とアメリカの企業で予算規模をあまり考えない方が良いと思いますよ。情けなくなりますからね。 米国で、IBMが出荷しているRoadrunnerは、約1億ドル強のはず。 何故これほど安いのかというと、IBMはPower系のアーキテクチャのCellベースのコアとAMD社のサーバ用x64プロセッサのOpteronを組み合わせて搭載したためです。そもそも、Cellはゲーム機であるプレイステーション3の頭脳ですし、OpteronはSコンに限らずサーバでも主に使われるほどの製品ですからね。既に実績と歩留まりが十分にあり、汎用性が高くコストを抑えるのが容易なのです。その代わり、プログラミングに難があるという話ですね。 しかも、もう一つ言えるのが、科学技術財団(医療を除く科学向けの財団)の存在、スーパーコンピュータの研究所とは別に、56億ドルの年間予算を持つ財団がありますから、超速ネットワークなどの構築はこれから出すことも出来ます。即ち、年々の意向はあるでしょうが、ある程度は継続的に予算投資が可能なのです。 それに加えて、今米国はこの超速コンピュータの開発に重点的な費用投資を決めていますから、2012年に日本が上回っても一瞬で追い抜かれるかも知れませんね。 日本のプロセッサは、NECなら自社開発のベクトル型プロセッサであるSXや、富士通のスカラ型であるSPARCといった汎用性において大規模サーバー以外(Sコンを含む)では使えない(使われていない)ものが多いのです。 そのため、専用設計のプロセッサを作るのにスタッフ数千人を利用して設計し、そこから構築に入るいわゆる箱形の設計手法です。建設を除く設計費用だけで400億円以上掛かっているはずです。(設計開発費は800億円です) 今回のように予算削減があれば、全てが無駄になりますし、開発が完了すれば予算は縮小されますから、中長期的に見るとすぐに他国に抜かれる結果となるでしょう。 どちらが、素晴らしいのかは分かりません。アメリカはどちらかというと既存の流用や改良による成績を目指しています。速度が速ければ良いというものも多いです。 日本は、専用設計によるイメージ戦略を何年かに一度刷新しています。一体的にソフトも構築するためそのプラットフォーム自体は、使い勝手が比較的重視されていますが、初期投資コストが高く、大規模な計算用サーバ以外では使われません。 まあ、日本の基礎研究を担うためにはSコンが必要かもしれませんが、今回の問題はある意味方向転換のチャンスでしょうね。安易に作る作らないというものではなく、今後どのように活用するのか、世界最速なら優れた研究が出来るはずですから、国民が分かるように成果を残して貰いたい物です。 何より大事なのは、事業仕分けによって困る人々は国ばかりに頼らず米国のように財団を作るなり、別のところからも予算を集める努力をすることも大事なような気がしますね。今までにこの研究があったから、今があるということを胸を張って言えることが大事です。出来なければ、仕分けられても仕方がないと思われることでしょう。

oja
質問者

お礼

丁寧な回答有難う御座います。 昨今のマスコミ報道では、イメージ的な報道ばかりが目に付いて、国が投資する際の事業費の有り様ついてはほとんど検証されて無い感じで、世論もそれにすっかり乗せられ踊らされてる印象を受けています。 完全に雰囲気に推されて、予算が復活しそうですが、スパコンの必要性は自分も理解はしてますが、開発費の配分や額の大きさにはかなり疑問を持っています。こういった疑問を持つ人は今や少数派なんでしょうね。マスコミの煽りで、すっかり行け行けドンドンの雰囲気に、この国の危うさを感じる今日この頃です。

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