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通貨高の国に相次ぐ大規模投資、なぜ?
トヨタ、パナソニック、東レ などを始め、日本企業がかなりの規模でアメリカに先端技術開発のための施設や工場などを作り、アメリカへの大規模投資に積極的です。 日本では何かにつけては円高は悪との話が評論家によって解説され、また通貨高によって日本への投資が縮小し続けて来たというのが定説です。 しかしここ4年はドル高であり相対的にはドルの一人勝ちと言われるほどの状態ですし、昨今も利上げが行われれば更なるドル高が見込まれると言われています。 しかし通貨高の国であるアメリカへの大規模投資が行われ続けています。 これはなぜですか?
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日本の通貨高(円高)と、アメリカの通貨高(米ドル高)は、理由が違います。 円高時代の日本は、旧大蔵省のバカな銀行局長が、バブル経済を恐れるあまり銀行に対して「総量規制通達」を出して日本の景気を地に落として以来の「不景気状態」でした。 どんどん物の値が下がる、売れない、利益が出ない。 そんな不景気な日本に投資しても意味がないので、日本に対する投資は行われませんでした。 それなのに円高だったのは、簡単に言うと、他国の経済情勢(政治が悪くなれば経済も悪くなるので政治情勢と経済情勢は一体)が読めなかったからです。 良くなるかもしれないが、悪くなるかもしれない。悪くなった場合大きく損をするから、その国の通貨は持っていたくない。どこの通貨を持っていたらいいのか。日本はあんなにたくさんの通貨を発行していて、あんなに「不景気」なのに政治が安定しているよね。 日本の不景気はみんな織り込み済みで、これからも景気は良くならないとみんな知っているのに円は(相対的に)安定しているじゃないか、じゃあ、「とりあえず、円を持っておこう」。 ということで円を欲しがり、円高になったのです。 経済が小さい(通貨発行量が少ない)と、ちょっと売られたり買われたりするとすぐ暴落したり暴騰したりするのですが、日本は経済力は大きく、通貨量は多い(みんなタンスに吸収される)から、ちょっとのことで変動しないんです。 そこから「シェルター」としての信頼感が生まれ、それゆえの円高です。円高と日本に対する投資がなかったことに関係はナイのです。 他方、お書きの通り今のアメリカは好調でしょ。物を作れば一番売れる。売れるところで作れば輸送費用などはかからないし為替リスクもない。 という、しごく当然の理屈でアメリカに投資しています。投資しようとしています。 で、投資するには米ドルが必要だよね、米ドルが欲しいよね、ということで米ドル高になっています。 「米ドル高の米国に投資する」んではなくて、「投資をした(これから投資する)ので米ドル高になってしまった」わけです。原因と結果が逆。 (当然予想していた通り)米ドル高になったからといって、投資を途中で放り出すはずはありません。 アメリカ政府が、旧大蔵省銀行局長がやった愚策の極みのような、投資を強制的に止める政策を採らなければ、アメリカに対する投資は(しばらくは)続くんじゃないでしょうか。
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- hekiyu
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"トヨタ、パナソニック、東レ などを始め、日本企業がかなりの規模で アメリカに先端技術開発のための施設や工場などを作り、 アメリカへの大規模投資に積極的です。" ↑ 円安などで儲かったからでしょう。 円安なので投資効率は悪いですが、それでも 従業員の給料や内部留保に回すよりも、投資した 方が儲かる、と判断したのだと思われます。 ”また通貨高によって日本への投資が縮小し続けて来たというのが定説です。” ↑ 通貨高もありますが、失われた20年で、日本の 景気が悪かったからという面が大きいのでは ないですか。 ”通貨高の国であるアメリカへの大規模投資が行われ続けています” ↑ 米国が通貨緩和政策を止め、途上国の景気も陰がさして きました。 今後は、通貨高を目指してドルや世界の通貨 が米国に還流してくると言われています。
- potatorooms
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基軸通貨の国だから。 挙げられた企業は、日本で作ってアメリカで売るという会社ではありません。 もともと海外で作って海外で売るので、ドルで決済している限り、ドルのところで作ってドルのところで売るほうが為替リスクがありません。 あと、アメリカなどには、一定の国内部品比率でないと高い関税が課されるというのもあります。 もし、なぜ日本で作らないのか、という話なら、日本には工学系の働き手がホントに減ってしまって、ロボット化できるものや単純化できる仕事以外、人手がいる仕事を国内に残せないんです。一橋大と東工大の受験生からの人気を比較すると露骨ですよ。
- ga111
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アメリカはこれまで異常なほどドル安誘導をしていました。これは2009年-2013年末までの大規模な量的金融緩和によるものです。これにより、アメリカはいちはやく経済を回復させたのです。2013年末までの大規模な量的金融緩和をしていたのですから、今でもその余波でそれほどドル高とはいえないのです。金融危機前に戻った程度。 実は、この手法は昔、高橋是清が取った手法と同じで、彼もお札を大量に増刷することで、世界恐慌からいちはやく日本経済を回復させたのです。 このように、金融先進国で経済が良好なアメリカに日本企業を置き投資するというのは、ある程度利点があるのかもしれません。
補足
だとすると、法人税減税しても意味ないし、TPPに参加しても意味ないし、構造改革しても全く無意味で、政府はずっと無意味なことをやり続けていることになってしまいますね。