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飛行機墜落事故の本を読んでいるのですが、逆噴射装置の一部展開ってどういう状態でしょう?
航空機に詳しい方にお伺いします。洋書で、墜落事故原因を探る調査官が活躍するミステリーを読んでいるのですが、墜落原因として、「逆推力装置が飛行中に一部展開」した(←直訳 原文はPartial thrust reverser deployment)とありました。どういう状況なのか、いまひとつ呑み込めません。読み間違っていなければ、逆推力装置を展開(←この言い方でよいのかもよくわかりませんが)するときに、何枚か出てくるはずの遮蔽板が一部出てこない状況をいうようなのですが、この理解は正しいでしょうか? また、正しい用語があれば教えてください。飛行中には逆推力装置は作動させないものなのですよね。それが一部だけdepoymentするというのはどういうことなんでしょう?故意でやることではないですよね?
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お早うございます。 まず、ジェットエンジンの構造から書きます。 ジェットエンジンは、吸い込んだ空気を全部燃焼しているのではありません。 前方推進時は、エンジンの前からファンによって吸い込んだ空気のごく 一部が圧縮されて燃焼室に送られますが、大部分はそのままエンジンの 脇を通って後方へバイパスされて、燃焼によって生じたガスとともに後 方へ勢いよく噴出されます。 高速で噴き出すガスが空気を巻き込んで噴出速度を上げているわけです。 つまり、ジェットエンジンはファンを回す為の物で、そのファンによっ て吸い込まれた空気の大部分を、後方へバイパスされて排出する事によ って推進力を得ているのです。 着陸の時は、着陸直後の数秒間は「逆推力装置」を働かせて大きな制動 力を得ます。 そのしくみは、前方から吸い込まれて大部分後方へ送られていたバイパ ス空気の流れを遮断して、斜め前方へ噴出させるようになっています。 (その逆推力装置を、スラストリバーサーと言います) しかし、遮断装置を作動させても、後方へのガス噴出は継続されてお り、なおかつ前から空気を吸い込むことは前方への推進を助ける働きをしています。 吸い込んだ空気を、斜め前方に吐き出すだけで推進力に勝る逆推力を得 られるとは思えないですよね。 ここで、ポイントになるのが、推進力の大部分が後方へバイパスされる 空気の排出によって得られていることです。 バイパス空気が遮断されたことで、排出ガスによる推進力は大幅に減少 します。 さらに、前方から吸い込まれた空気は圧縮されて噴出されており、吸い 込む時の速さよりも噴出時の速さがずっと大きいということです。 したがって、吸い込むことによって生じる前方への推進力よりも、斜め 前方への噴出による制動力の方がずっと大きくなっているわけです。 だから、減少した前方推進力と新たに生じた後方への逆推力を比べると 圧倒的に逆推力が勝るというわけです。 長く書きましたが、ここで疑問の点です。 逆推力装置は、操縦席のスラストレバーによって行なわれます。 大部分の飛行機は、主スラストレバーに付随して逆推力レバーが取り付 けられており、逆推力レバーは主スラストレバーがアイドル位置、つま り推力最小状態にあるときのみ逆推力位置へ入れられる構造になっています。 スイッチではなくレバーですから、いきなり全閉ではなく段階的に空気 を遮断して行くので一部展開と言う表現を用いたのだと思います。
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- wellow
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>「逆推力装置が飛行中に一部展開」した(←直訳 原文はPartial thrust reverser deployment)とありました。 「逆噴射装置(逆推力装置)が一部(のエンジンで)作動した」で良いのでは? 逆噴射は着陸時の制動距離を短縮するために使うもので、一般的には飛行中は使用しませんしできないようになっています。が、DC-8ではスポイラーの制御に制限があったことから、飛行中に速度緩和として逆噴射ができました。 着陸直前に逆噴射させてしまったことによる事故が日本航空350便墜落事故です。 現在の民生向け航空機では飛行中の逆噴射はできないようになっています。が、何らかのコンピュータ制御ミスでB767が逆噴射、墜落に至った事故もあります。ラウダ航空004便墜落事故が正にそれです。
お礼
お礼が遅くなりまして申し訳ありません。 原文の解釈をありがとうございました。そのほうが分かりやすいですね。なるほど、飛行中は逆噴射できないようになっているんですね。となると、誤作動ってことですね。よくわかりました。ありがとうございます。
- 86tarou
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逆推力装置は逆噴射とも言い、着陸後に後進方向に推力を掛けて滑走距離を縮める装置です。これは後方に出ているジェットを前方(正確には完全に前方ではにない)に向けるもので、ジェット出口を反射させるものについてはスラストリバーサを展開すると言うようです。飛行中にこれを行えば失速し、墜落する危険もあります。過去、実際に旅客機が墜落した事例もあります。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%86%E6%8E%A8%E5%8A%9B%E8%A3%85%E7%BD%AE http://www.uraken.net/military/ashiya/p01.html http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88%E6%A9%9F#.E3.82.B9.E3.83.A9.E3.82.B9.E3.83.88.E3.83.AA.E3.83.90.E3.83.BC.E3.82.B5 http://gonta13.at.infoseek.co.jp/newpage110.htm http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%88%AA%E7%A9%BA350%E4%BE%BF%E5%A2%9C%E8%90%BD%E4%BA%8B%E6%95%85
お礼
お礼が遅れまして申し訳ありません。 参考ホームページをありがとうございました。 どれも大変役に立ちました。よくわかりました。
- bin-chan
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googleの画像検索に「Partial thrust reverser」を入れたら、画像がヒットしましたよ。 > 逆推力装置は作動させないものなのですよね 羽田沖で起きた「機長!やめてください!!」をご存知ないですか?
お礼
ありがとうございます。お礼が遅くなってしまい申し訳ありません。早速画像検索してみました。図でみると分かりやすいですね。 羽田沖の事故も調べてみました。怖いですね。たいして不安も感じずに飛行機にのっていましたが、パイロットひとりに問題があるだけで何百人もの命が失われるのかもしれないんですね。
お礼
お礼が遅くなってしまい申し訳ありません。 大変お詳しいのですね。もの凄くよくわかりました。 一部展開のところも納得できました。 本当にありがとうございました。 またお知恵を拝借させていただくことがあるかもしれませんが、 その時にはどうぞよろしくお願いいたします。