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統計熱力学
分子分配関数を求めるときに、各粒子は独立(相互作用なし)だとしますが、 なぜでしょうか? 相互作用(重力やクーロン力などのことでいいですか?)があると、 分配関数を求めるのができなくなったり面倒だったりするんだろうと 思うのですが、それは具体的にどのようなものですか?
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>分子分配関数を求めるときに、各粒子は独立(相互作用なし)だとしますが、なぜでしょうか? それは、理論計算と実際の測定結果を比べた前智識があるからです。 実際には、相互作用がないなはずがないですよね。ですが、気体系の運動では、圧倒的に長い時間、各粒子は真っすぐ動いていると考えて見ようと言うのです。その場合、相互作用の効く時間は真っすぐ動いている時間よりも圧倒的に短いので、多分相互作用は余り重要ではないだろうという希望的推測をするのです。そして、その希望的推測の下に相互作用は実無視して計算すると、驚くなかれ、計算がハチャメチャに易しくなって、今の人類が知っている程度の簡単な数学で計算が出来てしまうのです。そして、その計算結果を実験の測定結果と比べてみたら、またまた驚くなかれ、大変良く一致していた。だから、通常の気体では、少なくとも分配関数を計算する場合に限り、相互作用は二義的な役割しか演じていないと考えて良いらしい。従って、この量を計算する場合には、相互作用を無視しても良いという結論が得られたのです。 まあ、一先ず、相互作用を無視してみれば計算が簡単になるから、やってみようと思ったら、いきなりそれが実験結果をうまく説明できたという幸運が働いたのです。 もし、その結果が実験の測定結果と大分違っていたら、相互作用を無視する状況を考えると言う文章は、ほかに特別な理由でもない限り、学生用の教科書にはなかなか書ける物ではありません。 アインシュタインのいろいろな計算を見ても分かるように、深い洞察と言うか、神懸かりと言うか、あるいは幸運とでも言うか、いきなり本質的な仮説を立てて、数学的な計算を思い切って易しくしてしまうという能力が物理屋さんには要求されているようですね。
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- bibendumbibendum
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統計力学において、相互作用はなかなか厄介な問題です。 そもその、相互作用がない系において粒子間でエネルギーのやりとりがないのでいつまでたっても熱平衡状態にはなり得ません。 適度な非線形の相互作用を裏に隠れてます。 分配関数にかんしては、多少相互作用を計算することができます。 手持ちの統計力学の本のページを紹介しますので、よんでみてください。 高橋 康 統計力学入門 P104から および P152から
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回答ありがとうございます。 早速調べてみます。
お礼
回答ありがとうございました。