• ベストアンサー

ナノ粉末はX線回折できますか?

最近ある手法を使って金コロイドと銀コロイド溶液(別々の溶液)を作りました。大きさは作り方によって大体40nmから150nmの範囲です。このコロイドが本当に金と銀のコロイドなのかを調べたいのですが、都合によりTEMが使えません。大量のコロイド溶液をつくり、それを基盤上で乾かしてみたり、別の大きめサイズ(ミクロサイズ)の金属粉末に混ぜ込んでみたりして資料を作成し、XRD分析を試みていますが、うまくいきません。 知人にナノ粉末の解析はX線小角散乱(small angle X-ray scattering)が必要だといわれました。ナノサイズのものだと、物理的な空間が小さいため、逆格子が大きくなり、ピーク幅が大きくなりすぎるために検出できないといわれました。が、その説明では、グレインの大きさが数十nmの塊の資料もピーク検出ができないのでは?と理解できません。 XRDを使ってコロイドのXRD検出ができるのか、できない場合はTEMのほかにどんな手段があるのかをご教授願います。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • inara1
  • ベストアンサー率78% (652/834)
回答No.2

>数十ナノメートルでも濃度の濃いサンプルを作ればXRD解析ができる できますが、AgとAuだとXRDでは区別できないと思います。 1cmx1cmx1mmの試料だと0.1g程度必要です。X線のビーム形状(断面積)が1cm角ということはないと思いますが。 私は合成が専門でないので詳しことは分かりませんが、ナノ粒子がもともと極性溶媒の水に分散するのなら、非極性(疎水性)溶媒に置換して遠心分離すれば沈殿するはずです(遠心分離後、上澄みを取り除いて新しい溶媒入れて遠心分離というのを2・3回繰り返す)。乾燥させると固定できないので普通は溶媒を完全には飛ばさないはずです。 化学のカテゴリーで「Auナノ粒子のペースト作製法」などのタイトルで質問されてはいかがでしょうか。遠心分離でXRD用の試料を作りたいがどういう溶媒で置換すればいいかという内容で。その場合、合成手順も書いたほうが適切な回答が得られると思います。機密上、手順を書けないなら、表面配位子が何かを書いたほうがいいでしょう。

purpleneco
質問者

お礼

遠心分離を数回繰り返して作った粉末状のサンプルを両面テープでサンプルホルダに固定し、XRDで確認することができました。どうもありがとうございました。

すると、全ての回答が全文表示されます。

その他の回答 (2)

  • leo-ultra
  • ベストアンサー率45% (230/504)
回答No.3

粒径が40nm以上ならばX線ピークは多少は幅広になるものの、はっきり見えるはずだと思います。ピーク幅が広がりすぎて見えないのは10nm以下だと思います。 もしピークが見えないのならば粒径が10nm以下なのじゃないですか? 厚さ1mmも要りません。X線は試料の表面からせいぜい数十から数百マイクロメートルしか入りません。 小角散乱は測定しても粒子の大きさがわかるだけで、金なのか銀なのかはわかりません。 特に銀の場合、てっとりばやくナノ粒子ができているのを知りたければ、光吸収で表面プラズモン共鳴吸収を測定したらどうでしょうか?

purpleneco
質問者

お礼

小角散乱では、粒子のサイズを確認することができるだけだということを教えていただき助かりました。ありがとうございました。

すると、全ての回答が全文表示されます。
  • inara1
  • ベストアンサー率78% (652/834)
回答No.1

溶液を単に乾燥させたものでは濃度が小さすぎて信号は出ないです。コロイド溶液を遠心分離にかけてペースト状にしたものを試料とします(厚さは1mmくらい必要)。AgAu合金のナノ粒子のXRDは [1] に出ていますが、組成が変わっても回折ピーク位置があまり変わっていないのでXRDでは判断が難しいと思います。EDXやプラズモン吸収ピーク波長だと明確に違いが出ます。 >ピーク幅が大きくなりすぎるために検出できない ピーク幅から粒径を知るためにXRDはよく使われます[2]。[1] のXRDでもピークがブロードなのが分かると思います。 Google(http://www.google.co.jp)の検索欄に「nanocrystals Ag Au XRD filetype:pdf」と入力して文献を検索してみてください。 [1] http://desktop.jncasr.ac.in/uploaded/kulkarni/Nanocrystalline%20Films%20of%20Au%E2%88%92Ag.pdf [2] シェラーの式 http://www.crl.nitech.ac.jp/~ida/research/memo/ConfusedScherrer.pdf

purpleneco
質問者

補足

早速のお返事をありがとうございます。 コロイドの大きさが数十ナノメートルでも濃度の濃いサンプルを作ればXRD解析ができるということですね。 金コロイドを作成した後、遠心分離機にかけて下の方にコロイドをためることはできます。ここから質問なのですが、inara1さんの場合はどのようにペースト状の試料を作成しますか?私の試料はDI waterがベースなので、何かを入れないとペースト状にはならないです。また、ペースト状にした後水分を飛ばすために焼成する必要がありますか。 400ml中0.02g程度の金コロイドが入っている液がつくれるのですが、それを基に1cmx1cmx1mmの試料を作った場合、検出できる濃度になるでしょうか。 よろしくお願いします。

すると、全ての回答が全文表示されます。

関連するQ&A