先の回答者もおっしゃっているように、「いただく」は「もらう」の謙譲語です。
まず、人物Aから人物Bに物品が譲渡されるケース場合を考えるてみると、
人物Aの行為だと、とらえた場合は
「AがBにやる」
という言い方になります。
人物Bの行為としてとらえた場合は
「BがAからもらう」
と表現されます。
後者で、「もらう」側のBをへりくだらせて表現すると
「BがAからいただく」
となります。
物でなく、動作についても同様です。
AがBを「待つ」場合、
「待ってやる」と「待ってもらう(いただく)」はそれぞれ誰の動作を述べた表現か考えていただくとお分かりいただけると思います。
ご質問のケースでは、
「(B(私)がAさんに)お待ちいただく」
わけですから、待つのはAさんでも、待ってもらうのはB(私)です。
ついでに申し上げると、「謙譲語というのは自分の行動をへりくだった表現」というのは正確ではありません。
「話し手が、自分または自分の側にあると判断されるものに関して、へりくだった表現をすることにより、相対的に相手や話中の人に対して敬意を表すもの。」(『大辞泉』)
というのが正確です。「または自分の側にあると判断されるもの」というところが重要です。
むしろ、「自分」云々を抜いて
「動作を受ける人をへりくだらせることで、動作をする人に対する敬意を表す」
といった方が、より正確かもしれません。(特に古文の場合)
人物Cが
「BさんはAさんから××をいただいた」
と言った場合、「いただく」という行為は自分(C)の行為ではありません。
「『~』と父が申しておりました」
などの場合も同様です。
お礼
回答ありがとうございます。 「報告書を御覧いただけましたでしょうか?」という表現は尊敬語になっているのでしょうか?それとも謙譲語なのでしょうか?