受験化学 酸化還元の問題につきまして
化学I・IIの新演習の酸化還元の章にのっている、溶存酸素の定量の問題です。
『試料水100mlを特殊な試料びんにとり、硫酸マンガン(II)水溶液を加え、続いてヨウ化カリウムと水酸化ナトリウムの混合水溶液を加えると、白色沈殿が生成した。この沈殿は水中の溶存酸素によって酸化され、ただちに褐色の沈殿MnO(OH)に変化した。次に、塩酸を加えると褐色の沈殿は溶解し、このとき溶液中にI(-)を共存させておくと、I(-)が酸化されI2を生じ、溶液は黄褐色になる。
生成したヨウ素を濃度のわかったチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定した。』
***
MnO(OH)は塩基性条件では安定だが、
酸性条件だと酸化剤としての働きを示すと解答に書いてありましたが、
塩酸を加えたら塩酸も酸化されてCl2を発生して、
さらにこのCl2がI(-)を酸化しませんか?
溶液が黄褐色となっているのでCl2はなくなっているんですよね。
この逆滴定では
1,チオ硫酸ナトリウムの滴定量から反応したヨウ素を求める
2,ヨウ素の量から、反応したMnO(OH)を求める
3,Mn→MnO(OH)の式から酸素量を求める
という流れですが、
Cl2があるとMnO(OH)もCl2も酸化剤として働いてしまい、
2のステップで正確にMnO(OH)の量が求められないと思いました。
Cl2の酸化力がMnO(OH)より強いから、
MnO(OH)は塩酸を酸化できないのか?と思ったのですが、
『塩酸を加えると褐色の沈殿は溶解し』と書いてある以上、
やっぱり塩酸を酸化してるだろうし、
2の式(2Mn0(0H) + 2I(-) + 6OH(-) → I2 + 2Mn(2+) + 4H20)
だけ考えて計算するというのが腑に落ちません。
短いご回答でもかまいませんので、よろしくお願い致します。