#2の方が非常にわかりやすくお話をなさっていますので、蛇足となるかも知れませんが少々補足を。
まず、先のご意見のまとめをすると、「ご質問にある共通の特徴は、哺乳類の基本設計であり、遺伝によって決まっている」ということですね。
ただ、現在のヒト(ホモ・サピエンス)という動物では、当たり前のように共通であるのですが、他の動物の範囲に広げると必ずしも共通しているとはいえません。先のご回答のように哺乳類の(おそらく範囲を拡大して爬虫類や鳥類を含む有羊膜類でも)基本設計ではあるのですが、動物によっては進化の過程で違う形態や機能を持った器官になったものもあります。
例えば、鳥類の前肢と指は羽に変化していたり、偶蹄類・奇蹄類などは外観上は指の本数が少なく見えます。
逆に、ヒトはなぜ基本設計を守ったまま進化して、指の本数が多くなったり少なくなったりしなかったのでしょうか? ヒトの進化の過程で、手を使った道具の作成や使用が大きな影響を与えたのだろうと、よく言われます。しかし、普通のヒトは片手ではひもを結ぶことはできませんよね? 指の向きや本数などが変わっていれば、片手でもひもを結べるほどより器用になっていたかもしれません。また、目も一対のみですが、後頭部にもう一対あれば周囲の状況をより把握しやすく、自然界での生存競争でもより有利であったかもしれません。
ということで、ヒトの現在の姿や臓器の機能は、確かに哺乳類の基本設計にのっとった遺伝による形質であるけれども、同時にそれを変更するだけの突然変異が起きなかった動物の一部がヒトに進化したということになるでしょう。
個性として取り上げられている「肌の色・目の色・毛の濃さ」ですが、少なくとも肌の色の濃さは人種によって環境への適応度が違うといわれています。皮膚のメラニン色素は過剰な紫外線を防ぐ役割を果たしていますが、同時にビタミンDの合成も邪魔をします。その結果、年間の太陽光量がおおい熱帯地域では黒色人種が、太陽光量が少ないヨーロッパでは白色人種、その中間の地域には黄色人種がそれぞれ生活してきました。しかし現代では、多くの人が地域を越えて移住しています。ヨーロッパに暮らす黒色人種の人はビタミンD欠乏症にかかりやすく、逆にオーストラリアの白色人種は皮膚がんなどの皮膚疾患にかかりやすいと言われています(参考URLを見てください)。そういうことを考えると、ヒトという動物の中にも、環境に適応して違っている部分もあることになります。
お礼
遺伝なんですね。 よく見てみます。 ありがとうございました。