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なぜハイブリッド種ができるのか

レッドテールタイガーシャベルというハイブリッド種のナマズをご存知でしょうか。 アマゾン川広域に生息する大型ナマズ:レッドテールキャットと、同じくアマゾン川に生息するタイガーシャベルノーズキャットとのハイブリッド種のことです。 2種類のナマズは自分も飼ったことがあり、レッドテールキャットはその名の通り赤い尾を持つ美しいナマズで、愛嬌のあるかわいらしい顔から人気のあるナマズです。 一方のタイガーシャベルノーズキャットは、吻が長く、全身濃灰色で、虎模様があります。 最近両種のハイブリッド種のレッドテールタイガーシャベルが熱帯魚ショップなどで売られています。 外見は両親の特徴を受け継ぎ、一言で言えば尾の赤いタイガーシャベルノーズキャットといったところです。 ここで気になったのは、親が外見の全く異なるナマズなのに、何故ハイブリッド種が生じることができるのでしょうか。 染色体数が同じだからでしょうか。 共通点として挙げられるのは同じアマゾン川に生息するということと、両種ピメロドゥス科に属するということのみだと思います。

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  • yanbaru00
  • ベストアンサー率60% (20/33)
回答No.2

生物種の間の雑種のことを議論するには、まず「種とは何か?」ということを考えなければなりません。人類が生物の「種類」を最初に認識したのは、恐らく外観・構造の違いに基づくものでしょう。これはリンネから続く、共通の立脚点でもあります。 でも、現在の生物種は外観だけで、決められているわけでもありません。 一例として身近なネコ・イヌについて考えてみるとわかります。ネコもイヌも外観・大きさは多種多様ですが、ネコはヤマネコの亜種、イヌはオオカミの亜種として分類されています。これは、外観の違いはあっても、それらの祖先野生動物と遺伝的には近い関係にあるから、野生動物の中に含まれる亜種と分類されているわけです。 では、現代では外観以外に何を基礎にして生物種を分けているのでしょうか? イヌ・ネコの例のように雑種ができて、それが子孫を残すことができることも、その基準のひとつです。debukuroさんのご指摘にあるように、雑種ができても子孫が残せないこともあります。子孫が増やせないことを「生殖的隔離」と呼びます。 また、ニホンザルとタイワンザルは生物種として分類してありますが、同じ地域にいれば雑種を作り、子孫も残せます。こういった場合は、棲む地域が違っていれば、当然交雑が起きないわけですから「生殖的隔離」の一種に分類されます。ただ、その内容を正確に呼び表すときは「地理的隔離」と呼びます。 さて、ご質問のレッドテールキャットとタイガーシャベルノーズキャットの例ですが、それぞれの種は、外観的にも明確な差があり、同じアマゾン川の中でも、生息場所やその他の生態学的条件で棲み分けているのではないでしょうか? こういった場合は、その生態学地位(ニッチ)で両者を区別できることを持って、生物種を区別します。 以上のように、生物種は、外観・遺伝的な近さ・棲んでいる場所・生態学地位などで区別しますが、それらは多分に人間に取っての区別であり、必ずしも「雑種を作り子孫を残せるかどうか(≒遺伝的距離)」を反映していません。 ですから、場合によっては、種間雑種も作ることができますし、属間雑種さえ作ることができます。

参考URL:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A8%AE_(%E5%88%86%E9%A1%9E%E5%AD%A6)
RECKLIGHT
質問者

お礼

なるほど、自然界では同じアマゾン川に生息するナマズでも 多箇所による棲み分けによって雑種が生じるのを防いでいたのですね。 よくわかりました。

その他の回答 (1)

  • debukuro
  • ベストアンサー率19% (3634/18947)
回答No.1

近縁種の間では交配可能なことがあります こういう交配には二つの結果があります 子は出来るがその子に子は出来ない:系統は同じだが異種交配 ラバ、ライゴン、レオポンなど 人工交配で作られる 子は出来るしその子にも子は出来る:同種で個体差が著しいだけ 人工的な品種改良品に多いです アブラナ科、ナス科、フナ科など 自然交配で先祖返りをするように思います エチオピアでマントヒヒとゲラダヒヒの間で自然交配が起こっているらしく関心を集めているようです

RECKLIGHT
質問者

お礼

どうもありがとうございます。 よくわかりました。

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