まず総論として、概して海域では逆断層型の地震が多いと言えます。海域での巨大地震では大きな津波を伴うことが多いです。さらに火山性地震、深発地震も多くあります。ただし、これらはプレートの沈み込み帯一般の特徴でもあり、インドネシア(スマトラ島)、アラスカ・アリューシャン、南米の太平洋側でも同じことが言えます。
また内陸には活断層が多く、逆断層や横ずれ断層型の地震も多いです。正断層型の地震はあまりありません。また、活断層の数は非常に多いものの、大きさはせいぜい兵庫県南部地震クラスで、日本の内陸では四川大地震のような巨大地震は発生しません。
地域的には、
千島列島~東北の太平洋側では比較的規模の大きな地震が多い。
関東東方沖ではM5~6のやや大きめの地震が多い。
関東内陸はプレートが複雑に絡んでいるため様々な深さで様々な規模の地震が発生する。
東海~四国沖では大きな地震はそれほど多くないが、時々巨大地震が発生する。
南西諸島では巨大地震はほとんどないが、しばしば決まった領域で地震が多くなる。
日本海~新潟の大地震はメカニズムが複雑。
伊豆・小笠原諸島は火山性の地震が頻発し、中には被害を伴う大地震も発生する。
それから、日本は世界最高レベルの地震計観測網があるため、マグニチュードがマイナスになるような極微小地震も頻繁に観測されているということが挙げられます。深部低周波地震というちょっと変わった地震も検知されています(この地震は高密度の観測網がないと検地できない)。さらに測地学からの監視・研究も充実しています。
また被害の面から見ると、耐震性の高い建物・構造物が多いため、規模の割りに死者が少ないという特徴があります(もしイランなどで岩手・宮城内陸地震規模の地震が発生すれば死者数万人を数えるでしょう)。いっぽうで、変化に富んだ地形ゆえに山崩れ、山津波、液状化現象、リアス式海岸における津波波高の増大なども引き起こされます。
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素晴らしい回答ありがとうございます。大変参考になりました。