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I/Vコンバーターの限界について教えて下さい。
- OPアンプを使ったI/Vコンバーターでは抵抗器の抵抗値を大きくすることで、より小さな電流まで検出出来るようになります。
- 市販されている抵抗器の最大値は10GΩですが、このような大きな抵抗値を持った抵抗器を使っても、正常に動作するのでしょうか?
- また、このような小さな電流を扱うためにはエレクトロメーターというものを使うようなのですが、これではコンデンサを使ってI/V変換を行っているようです。OPアンプを使ったI/Vコンバーターではなく、コンデンサを使ったエレクトロメーターをつかう必要のある電流量というのはどれくらいからなのでしょうか?
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絶版ですが「OPアンプ活用100の実践ノウハウ」という書籍(http://www.cqpub.co.jp/hanbai/books/32/32811.htm)にI-V変換回路の注意点が詳しく書かれています。 10GΩという抵抗を使うということは、1nA未満の電流測定を目的としていると思いますが、そのような微小電流測定での一般的な注意点は以下のようになると思います。 ・測定する電流よりも充分小さなバイアス電流のオペアンプを使う(1%精度での測定なら最低測定電流の1/100未満) ・オペアンプの入力端子に流れるリーク電流を抑えるためにガードリングを設けるか配線レイアウトに注意する ・バイアス電流やリーク電流が大きくならないように温度や湿度を管理する ・帰還抵抗が大きい場合、オペアンプの入力容量・信号源の等価容量・伝送線路の静電容量などによってポールができて発振しやすくなる(位相余裕の大きなオペアンプや位相補償コンデンサを使う) ・帰還抵抗が大きいほど周波数帯域が狭くなる(オペアンプの利得帯域幅積を考慮する) ・ノイズをを気にする場合は 低雑音の同軸ケーブルを使い、オペアンプは電流ノイズの小さいものを使う IV変換部の周囲は充分シールドする 入力バイアス電流(typ)が0.1pA未満のオペアンプには以下のものがあります。 CMOS入力 LMC6001 JFET入力 AD549K・L、OPA128J・K・L 抵抗を使ったIV変換の限界は感覚的ですが、フルスケール10pA程度だと思います。それ未満の電流をある程度正確に測定するのなら、専用のfAメータを使うほうが良いと思います。fAオーダの測定に関しては過去の質問(http://sanwa.okwave.jp/qa4750076.html)があります。