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2色成型時の寸法安定性について
現在、アーチ型の製品を2色成型(内側をABS[1次]、外側をエラストマ[2次])で、成型しているのですが、エラストマの収縮率がABSに比べて高く(エラストマ:1.4%、ABS:0.5%)、エラストマ材にABSが引っ張られ寸法が安定しないという不具合がおきております。 仕入先のアドバイスによりABS→PCに材料変更したところ、寸法はABSより安定したのですが(設計値50mmに対してABS:+53mm[+3mm]、PC:+51mm[+1mm])、なぜ安定するのかがわかりません。(金型は全くいじっていません) 仕入先に相談してもPCのほうが硬く、熱に対しても優位であるといわれるだけで変形量が1/3になる定量的な所が見えてきません。 長くなりましたが、上記の状況に対して ・変形量が抑えられた事について、どのような理由が考えられるか? ・定量的な数字で言うとどの物性値が効いているため、寸法はずれの量が約1/3になったたのか? わかる方、もしくはなにか仮説が思いつく方がいらっしゃいましたら 教えていただけませんか? よろしくお願いします。 【材料物性値(同じ条件ではありませんが)】 ABS PC 曲げ弾性率 2.4MPa(ISO178) 2.3MPa(ASTM D790) 曲げ強さ 70MPa(ISO178) 93MPa(ASTM D790 収縮率 0.5~0.7% 0.5~0.7% 荷重たわみ温度 98℃(ISO75) 126℃(ASTM D648) 【その他】 1.1次側のみ(ABS、PC)成型時には、ほぼ寸法どおり(50mm+0.1mm)のモノができております。(よってエラストマ成型後に変形したと考えます) 2.エラストマ成型時の型温は20~30℃であり、また型を開くときの製品温度も室内温度と同じまで下がってから型を開くため、製品への熱の影響はそこまで大きくないと考えています。(エラストマの樹脂温は100℃程度ですが)
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- kata_san
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>荷重たわみ温度 98℃(ISO75) 126℃(ASTM D648) >エラストマの樹脂温は100℃程度 注目するべき項目はこの2点。 荷重たわみ温度は言い換えると熱変形温度。 熱可塑性プラスティックには、応力緩和曲線が存在するので、荷重が同一でも温度が上昇すれば、たわみ量は増加する。 一時成型時の成型温度が不明だが、「エラストマの樹脂温は100℃程度」ということからABSが熱変形して寸法の不具合が発生していると思われる。 応力緩和曲線の詳細は、樹脂メーカから取り寄せることは可能。
お礼
>kata_sanさん ありがとうございます。応力緩和曲線について、調べてみます。