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木のチップはそのまま肥料になるって本当ですか
木材の木の皮などを細かく破砕したもの(チップ)は、そのまま、山の肥料と撒くとよいと言われたのですが、本当に肥料になるのでしょうか?チップを肥料として、販売すると言っているのですが。ありえることなのでしょうか?教えて下さい。
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砕いただけでは木の皮は肥料ではありません。肥料とは、作物の生育に必要な窒素、リン、カリや微量要素を含み、生育を阻害するものではありません。生のチップを畑に埋め込めば、微生物の分解作用が起きると同時に、微生物が周囲の窒素を利用するため、作物が窒素不足になり生育が阻害されます。これを「窒素飢餓」と言い、肥料や堆肥とは逆の作用になります。 http://leio.lin.go.jp/taihi/seyou_gijyutu/seyou_gijyutu02.html 通常、木の皮は難分解性のリグニンを多く含むため、易分解性の炭水化物を安価に供給する豚の糞を5~10%混合し、半年から1年かけ、切り返しを何度も行い、「バーク堆肥」として土壌の通気性改良用に市販されています。しかし、不完全な醗酵の商品は、あいかわらず「窒素飢餓」を起こしますので、安易には利用しにくい土壌改良資材です。 一般論として、木の皮を粉砕したままで売るには、 (1)ボロ隠し用:建売住宅の外装に植木など飾り付けるとき、土の悪さ、石の多さなどを隠すため土の表面に5cm程度敷きます。 (2)マルチ用:雑草が繁茂しないよう、木の根元に数センチ敷きます。数年後緩やかに分解しますが、当分の間、マルチとしての役に立ちます。 前回答者の意見は、数十年単位の話で、たちまちは「肥料」や「土壌改良資材」としての販売は許可されませんし、利用もお勧めできません。 ダム建設に伴い大量の立ち木や木の皮が処分されますが、利用者はバーク堆肥製造業者だけで、無料で持ち帰っております。何らかの処理をしなければ、流通は無理です。 参考に 視点をかえれば、技術開発により商品になるのですが http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=3725
お礼
かなり、専門的なお話を頂きありがとうございました。