- ベストアンサー
抗うつ薬が効いているか効いてないか
抗うつ薬は、いろいろ種類があり、人によっても、どの薬が効くとか効かないとかがあると思います。 仮に、自分に本当に合っている抗うつ薬を飲んだ場合、気分はどのように変化するのでしょうか? 飲んでいるときと飲んでいない時で明らかに違いが自分でもわかるくらいなのでしょうか? 飲んでる間は、憂鬱な気分が晴れるのでしょうか?
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
- ベストアンサー
精神科医です。ここの掲示板のルールですから医療行為は行えません。あくまでも参考意見として主治医の指示を仰いでください。 さて、お話の件ですがあなたがご存知のように抗うつ剤の種類は多数あります。抗うつ剤が効いているかどうかは、専門医からみた臨床的な判断と当事者ご本人の主観的な感情、気分変化の二種類に分かれます。 書き込みから推定すると、あなたはご自身の自覚症状として抗うつ剤が効いているかどうかをお知りになりたいということからお話をいたします。 まず、本人の意識というのは非常に難しく医師でもどのように感じているかは正確に判断できません。うつ病になる前の状態とうつ病になったときの状態を比較して、気分変化が具体的にあるかどうかを鑑別します。これでは、あなたの回答には程遠いので少し噛み砕いてご説明いたします。 抗うつ剤を処方してから、効果の発現は早い場合には1週間から二週間で出ます。この効果とは、憂鬱と自覚する時間帯がどのように変化したかを観察してみるとわかりやすいと思います。 ひとつには、憂鬱という気分が“何となく”でもなくなってきた、そして一日中憂鬱な気分が続いていたのがいつの間にか、頻度が少なくなっているというような自意識(病職)が明確になったかどうかです。 そして、病職がもてるようになったということは、うつ状態から改善の方向に向かっている尺度になります。 すなわち、抗うつ剤の効果は劇的におこるものではなくて、徐々に気分が楽になる、億劫や面倒だということがなくなってくる、行動意欲が湧いてくる、不安感がなくなる、将来に希望がでる・・といった自覚症状を認識できれば効果が出ているということになるでしょう。 あくまでも、これは単極性のうつ病の場合で躁うつ病(双極性障害)の場合とは考え方が異なりますので注意をしておいてください。 抗うつ剤は、ご存知の通り血中濃度がある程度一定の濃度を満たしていなければ効果が期待できません。単剤で、十分量の適した(患者さんにあった)処方であれば、先に記述したことは顕著に認識できるようになります。 さらに、感情や気分変化と同時に行動特性を観察するとわかりやすいです。うつ状態にあるときは、一日中寝ていてばかりということもありますが、抗うつ剤の効果によって、規則的な日常生活が行えるようになってきたかどうかということです。 大うつ状態に陥っているときは、重篤でこのようなネットの書き込みさえできないことがあります。 その意味では、あなたは理路整然と文章を書いていることから、文面からだけみれば、うつ症状は改善の方向にあるのではないかと予想しています。ただ、患者さんには例外のケースもありまして、仕事などはうつで行けないけども、自分の趣味だけは平然とできる、といったタイプのうつ症状も最近診てきています。ですから、あくまでも推測だと判断してください。 そして、抗うつ剤を飲んでいるときと飲んでいないときの差ですが先に記載しましたが、補足すると経験上では画期的な(劇的な)効果を感じることはないと思います。自然に、普通の状態になっていくという経路をたどっていきます。例外として、双極性障害の患者さんに、抗うつ剤が作用して躁転させてしまうことがあります。 うつ病だと思っていて、抗うつ剤を処方したがゆえに躁転してあっというまにハイテンションになるケースがあるのです。 これは、医師の問題でもあり、双極性障害のうつ症状は治療が異なりますので注意が必要です。 単極性のうつ病の患者さんであれば抗うつ剤がぴたりとあえば、気分や感情が自然に昂揚していき行動的になります。 そして、病職をもつことができ、自制心(病気をコントロールする力)が芽生えてきます。 医師との診断でも、顕著に症状が改善されたことがわかり、寛解、完治へと向かいます。医師もこの時点で、病気が改善されていることを確認して治療方針、戦略を考えていきます。 想像ではありますが、あなたの場合、「抗うつ剤がご自分に合っているかどうか」ご心配されているのではないかと思います。 これは、どの方々でも同じ疑問であり悩みであって、専門医でも難しい課題です。色々な抗うつ剤を各種試したけど効果がでない、と主訴してくる方は多いのです。 医師の技量にもよりますが、多剤処方をしてしまい治療方針が混乱する結果となることがあります。どの薬剤が効果を成していて副作用を出しているのか全く判別できなくなるのです。 どの抗うつ剤があうかは、実際に診察してみなければ分からないし同時に、服用して見なければわかりません。 当たり前のことですが、効果の発現に時間を要するために治療が長引くのは現在のうつ病治療の壁でもあります。 蛇足的になりますが、SNRIやSSRIだから良いとか3環形だから副作用が強くてダメということもありません。 しかし、うつは辛い症状です。患者さんとしては早くこの辛さから脱出したいと思っておられます。そのため、補強として抗精神病薬や気分安定剤、抗不安薬を併用処方していくこともあります。 同じ患者さんでも医師によってまるで処方が違ってしまうのも事実です。 このような現実は、まだまだうつ病治療の課題だといえます。 まとめますと、抗うつ剤は劇的に効果をなす、すなわち劇的に気分が晴れるとか気分爽快になるという作用の仕方はありません。 マイルドに、効果を成していき憂鬱な気分は晴れていきます。ただし、健常者でも憂鬱な気分はあるように、抗うつ剤を飲んでいるからといって全く憂鬱な状態(抑うつ状態)が消えるわけではありません。それは、むしろ自然な現象です。 2、3週間以上経過しても連続して憂鬱な状態が継続し続けるようであればそれは病的な憂鬱です。抗うつ剤を投与していても変化なしならば、やはり抗うつ剤が合わないという結果になります。 簡単な回答ですが、文面から推定してお答えさせていただきました。 あくまでも、いち専門家の意見としてお答えさせていただきます。 詳しいことは、必ず最初に書きましたが専門医の実際の診察を受けて治療を受けてください。
その他の回答 (1)
- ammonite06
- ベストアンサー率40% (62/152)
お医者さんの後で回答しづらいですが(笑) うつ病を患っているものです。 今はほぼ寛解して、減薬中です。 私の経験ですが、まず発作のように涙が出て止まらなくなる症状が減少しました。 それから下記の不安チェック、抑うつ度チェックを週一回行って記録していましたが、少しずつスコアが下がっていきましたね。 http://blogs.yahoo.co.jp/loveangelwingl/15251765.html http://www.ohhori.com/depression/bdi_check.htm あとは認知療法も行っていたので、毎日1時間ごとの大雑把な行動と気分(不安とうつの点数)を記録していて、これもちょっとずつ点数が低い時間が増えていきました。 私の場合はSSRIやSNRIが吐き気が強く飲めなかったので、ドグマチールと四環系になりました。 SSRIを試していたときは、うつはよくならないし気持ち悪いしで死にそうでしたけど、薬が決まってからはどんどん楽になっていきましたよ。 ゆり戻しもありましたが…。 早く合う薬が見つかるといいですね。
お礼
自分も今、薬をいろいろ変えて、3個目になります・・・ 今は、家でゆっくりしてますので、毎週スコアを確認して、 ゆっくり様子を見ることにします。 ありがとうございます。
お礼
ありがとうございます。 非常に分かりやすい解説でした。 毎日、憂鬱な気分だった時間、行動意欲などを観察して、 毎日記録するのも良いと思いました。