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抗うつ薬について

現在うつ病歴4年の36歳です。 今まで、いろいろな抗うつ薬を飲んできて、最近は薬の種類や違いをよく調べてます。 その中で分からないことがあったのでご質問いたします。 質問 1、SSRI系の薬を調べると「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」と書かれています。ここでいう「選  択的」とは何を選択するのでしょうか?「再取り込み」とはセロトニンのことですか?「阻害」とは何  を阻害するのでしょうか? 2、SNRI系は第4世代の抗うつ薬と言われているそうですが、「世代」?とは今現在では第何世代が  一番新しいのでしょうか? 3、SNRIは「セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬」と書かれていますが、セロトニンは心を  落ち着かせる物質なのは分かりますが、ノルアドレナリンは不快やストレスを感じるときにでる物  質であると書いてありました。ノルアドレナリンの物質がなぜ抗うつ薬に必要なのでしょうか? 4、三環系と四環系抗うつ薬はどういった「物質」でうつの回復に効果があるのでしょうか?セロトニン・ノルアドレナリンが関係してくるのであればどのように関係してくるのでしょうか? 5、抗コリン作用というのは、抗うつ薬の副作用のことでしょうか?

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回答No.3

「ここで聞くより薬剤師に聞きなさい」と他の質問者様が仰っているので、薬剤師である私が僭越ながらお答え致します。長文になりますが、貴方の質問にお答えしている内容ですので、よくご覧になって下さい。 1:SSRIとは「Selective Serotonin Reuptake Inhibitor」の略で、数ある神経伝達物質のなかで、セロトニンだけを選択するという事です。4の回答と重なりますが、実は3環系、4環系もセロトニン、ノルアドレナリンの再取込み阻害作用(後述)によって抗うつ効果を発揮しますが、アセチルコリンやヒスタミンなどの受容体も塞いでしまう為、それに伴う副作用が発現します。SSRIやSNRIは、それらの副作用を避ける為に開発されたものです。 「再取込み(Reuptake)」「阻害(Inhibit)」ですが、セロトニンにしろノルアドレナリンにしろ、「神経伝達物質」ですから、神経から神経へと伝わらなければなりません。しかしながら神経はまるまる1本、隙間無く続いている訳ではなく、隙間があるのです。これを「シナプス間隙」と言い、神経伝達物質を出す方を「前シナプス」と言い、受け取る方を「後シナプス」と言います。詳しく図面を描ける時間があれば良いのですが、割愛させて下さい。前シナプスから放出されたセロトニンはシナプス間隙に停滞するのですが、直ぐに後シナプスにあるセロトニン受容体にくっつき、次の神経へ情報伝達していきます。しかし、何らかの原因で前シナプスからのセロトニン放出の量が多くなったり、後シナプスセロトニン受容体の数が減少、もしくは受容体の働きが悪くなると、シナプス間隙にセロトニンが溜まりっぱなしになり、セロトニンの量が過剰になり、セロトニン症候群と呼ばれる現象(高熱・頭痛等)が起こり、時として致命的になる事もあります。それを防止する為に、前シナプスには、一旦放出したセロトニンを再び引き戻す(再取込み)ポンプのような機構があります。SSRIは、このポンプの働きを抑える働きがあります。先程、シナプス間隙にセロトニンが溜まりっぱなしになるとセロトニン症候群を惹き起こす可能性があると話しましたが、それは前シナプスから放出されるセロトニン量、後シナプスのセロトニン受容体が(質、数とも)それぞれ正常な人、つまり健常者の場合で、うつ病、社会不安性障害、全般性不安障害などセロトニン不足により惹き起こされる病態の人は、放出されるセロトニン量が少ないか、後シナプスのセロトニン受容体の数が異常に増えているか、あるいはその両方かの状況に陥っている可能性があります。こうなるとシナプス間隙に多くのセロトニンが必要な訳で、当然再取込みの機構が働いていては不都合な訳です。そこで再取込みの機構を妨害して、間隙のセロトニン量を増やす訳です。但し、いくらセロトニン不足とはいっても、過剰に再取込みの機構を妨害すれば、先程書いたセロトニン過剰状態に陥るので、注意が必要です。今、セロトニンを例にとりましたが、ノルアドレナリン、ドパミン、アセチルコリンなどもこういった機構で伝達されます。 2:特に決まりがあって世代を決めている訳では無いと思うのですが、確かに第4世代は「SNRI」と言われていますね。作用機序によって世代を決めるのならば、最近では「NaSSA」と呼ばれる新世代の抗鬱薬があり、物質名を「ミルタザピン」と言い、商品名は「レメロン」(MSD)、「リフレックス」(明治製菓)と言います。この薬はセロトニン、ノルアドレナリンの放出を促すとされています。SNRIとは違う機構なので、「第5世代」とでも言うべきでしょうか。 3:確かにノルアドレナリンは不快感、ストレスを感じた時に放出されますが、この物質の重要な働きは意欲を司る事にあります。 4:1で説明済みです。ちなみに4環系は殆どノルアドレナリン再取込みにしか働きかけないとされています。 5:抗コリン作用は抗鬱薬の副作用ですが、抗コリン作用を持った薬剤は他にも沢山あります。SSRI、SNRIはこの副作用を避ける為に開発されたものですが、100%避けられる訳ではありません。3環系、4環系はこの抗コリン作用が強く、口の渇き、便秘、眠気(眠気は抗ヒスタミン作用も関係する)、運動失調といった作用が現れます。本来は「抗コリン作用」というより「抗アセチルコリン作用」という方が正しいのですが・・・。(生化学的にコリンとアセチルコリンはまた別物です。) 以上、長くなりましたがご参考までに。

その他の回答 (2)

noname#160321
noname#160321
回答No.2

うつ歴二十五年のじじいです。 1. 選択的:セロトニンだけを…、と言う意味。本当にそれだけかどうかはよく分かっていない。 再取り込み:セロトニンが出っぱなしになると困るので、シナプス前部がセロトニンを回収してまた使います。そうするとセロトニンの濃度が下がるので、回収(再取り込み)を邪魔してやります。 2. 世代:最近あまり世代は増えないようです。薬のバラエティーが広がったせいでしょう。 なお、第一世代はイミプラミン(トフラニール、イミドール)など、第二はマプロチリンなど、第三がSSRI、第四がSNRIはご存じですよね。 3. >ノルアドレナリンは不快やストレスを感じるときにでる物質 世の中そんなに甘くはありません。ストレスにも良いストレス、例えば食欲、性欲などもあります。うつ病ではこれらも阻害されますからノルアドレナリンは絶対に必要です。 4. 三環系はイミプラミンの仲間、四環系はマプロチリンなど。私にはイミプラミンは「焦燥感」を抑制し、真プロチリンは「忙しく」してくれます。効き方は人により違います。 5. 抗コリン作用は副作用の中で一番目立って見える作用と言うだけで、別の数万の作用の一つに過ぎません。

回答No.1

ここで聞くより薬剤師に聞きなさい

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