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酵素反応速度論 活性部位の割合
ある基質濃度において、基質を結合している活性部位の割合が (反応初速度)/(最大速度) になる理由が分かりません。。 どなたかお教えください。
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その理由は,考えるモデルに依存しますが,単純なミカエリス・メンテン型の反応 E + S ⇔ ES → E + P ではそうなるでしょう.その場合に限って話を進めます.ここでの酵素反応速度は,生成物Pができるところを見ていますから,ES → E + Pの速度定数をkcatとすれば, d[P]/dt = kcat×[ES] です.[ES]の取り得る値は,加えた酵素の総濃度以上になりませんから,「最大速度」は,kcat×(酵素の総濃度)です.従って, (反応初速度)/(最大速度)=(kcat×[ES])/(kcat×(酵素の総濃度))= [ES]/(酵素の総濃度) となり,この値は,「基質を結合している活性部位の割合」そのものです. なお,ここで「反応初速度」を使っているのは,実験操作上, (加えた基質の濃度) = [S] と見なす必要がしばしばあるからです(基質濃度があまり変化しないうちに反応速度を測ってしまう必要がある).また,当然,ここでの議論は,ミカエリス・メンテン型のキネティクスを適用でき,さらに定常状態に達した時間スケールを考えた時の話だと思ってください.
お礼
ミカエリスメンテンの式で考えていたので非常に参考になりました。 とても分かりやすかったです。 ありがとうございました。