- 締切済み
村上春樹と「関西人気質」
こんばんわ。いよいよ、村上さんの新作が発売されますね。 世間では発売前にすでに予約殺到とかマスコミ報道されてますが、 こちらも20数年のキャリアの年季の入った「ハルキスト」。 村上氏が言うように「予断を持たずに」新作に臨みたいと思って います。 さてタイトルにもありますが、村上さんは京都生まれ、兵庫県の 芦屋育ちの「関西人」。 私は長年村上春樹の小説を愛読してきましたが、どうも彼の小説と 彼の出自である「関西」が結びつかないなあ、と思っていました。 それはたぶんアメリカ文学に影響された、非常に洗練された、また まるで音楽を聴いてるような文体が、世間一般の「コテコテ」な 「関西」のイメージとどうも合致しなかったからだと思います。 でも最近彼の本を再読して、ハッと気づかされてしまいました。 「この人、やっぱり関西気質だ」 例えば、あの名著、「ノルウェイの森」から、 (主人公が住む極めて右翼的な寮で、国旗掲揚が夜には行われないことについて) 「どうして夜のあいだに国旗が降ろされてしまうのか、僕にはその理由がわからなかった。夜のあいだだってちゃんと国家は存続しているし、働いている人だって沢山いる。線路工夫やタクシーの運転手やバーの ホステスや夜勤の消防士やビルの夜警や、そんな夜に働く人々が国家の庇護を受けることができないというのはどうも不公平であるような気がした。」 こういう、全然イデオロギー的ではないんだけど、でも庶民的な視点 で「そうそう、そうだよね」というアイロニーを盛り込むセンスは やはり「関西気質」かなあ、と感じました。今でいうなら ダウンタウンの松ちゃんのセンスもこれに近い。 すごく洗練された文章の中にこういう「ちょっと笑える」関西的な ツッコミが(これまた泥臭くならずに)随所に盛り込まれているところに村上作品の面白さとか深さがあるのかなあ、と最近思います。 他にも「海辺のカフカ」の弟1巻、大島さんが間抜けなフェミニズム 活動家二人組をやりこめるシーン(長くなるので詳細は割愛) も読んでみてください。これ絶対、関西風ツッコミです。 ということで、村上春樹作品の下味になっているのは彼の出自、 「関西気質」だと、私は新説を唱えたいのですが、どうでしょうか? *あ、ちなみに私は大阪に移住して18年、そろそろ「関西人」として 認めてもらえるかな、という社会人男性です。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
みんなの回答
- artofauror
- ベストアンサー率23% (91/393)
好き好んで自慰的呼称である関西人に憧れる意味が分からない…… 関西人の定義は、所詮大阪人とイコールでしかない。しかし、それもメディアを中心とした、歴史と地理の観点を無視した人間が決め付けた人種でしかない。近畿圏の人間を、根拠の無い関西人と言う言葉で一括りにされることは、嫌悪感を通り越して悪意すら感じる。 僕は、滋賀県に生まれた人間です。一般で言われる関西人と呼ばれる人種かもしれない。しかし、僕は滋賀県民であり、近畿の人間です。近畿と言う地域に誇りを持っています。故に、関西と言う言葉は絶対的に否定します。 ネガティブなことを書かせていただきましたが、いわゆる関西人気質と言うのは、その地域内では受け入れられて成立してもその外の世界には通用しない面があります。つまり、身内は良くてもそれ以外はお構いなしと言った感じです。これこそが、今の近畿圏の文化から経済までを悪くしている最大の原因のように感じます。それが外の世界に認められているのならば、今頃こんな悲惨な状況にはならなかったでしょうからね…… 本気で近畿圏を発展させる気があるのならば、その気質を改める必要があると思います。笑いで解決する時代は、既に終わっているのです。