このような構造体に発生したクラックが乾燥収縮で入ったものであるとの前提でお答えします。
コンクリートは生コンクリートから硬化する過程で縮んでしまいます。
1年間ぐらいは平気で縮みます。鉄筋が入っていない拘束なしの場合では100mで10cmくらいは縮むものとご理解ください。
「乾燥収縮」の名前が悪いのかもしれません「硬化収縮」と考えたほうがいいかもしれません。
よって長尺方向にひび割れが入りやすくなります。短尺方向にもクラックは入っているのですが見えないだけです。
この「見えない」がポイントです。
適正な鉄筋量をコンクリートの中に入れるとひび割れが「見えなく」なります。
大きなひび割れが鉄筋の拘束により分散して眼に見えない微細なひび割れに分散するからです。
無筋のコンクリートでは「目地」を作ってこの部分にひび割れを誘導します。