油圧プレス機の機器選定のための計算確認
油圧門型プレス機(500kN仕様)の製作する計画を立てています。
シリンダーは複動式の新品を、油圧ユニットは中古を選ぶ予定です。 機器選定に必要な各種
算をENERPAC社のweb上の基本計算プログラムとISHINO TEC社の簡易計算機の両方を利用し、基準とするシリンダはENERPAC社のNR5300Tを基にシリンダ出力計算、必要圧力、流量計算をしました。
(NR5300Tの仕様)
能力:495kN ,ストローク:300mm , 受圧面積(押側):70.8cm2
シリンダ外径(ボア径)95φ , ピストンロッド径:60mmです。
(ISHINO TEC社の簡易計算機の計算結果)
必要なP:圧力=6.98Mpa 伸び側推力F1=495kN 縮み側推力F2=297kN
伸び側速度V1=18mm/secと仮定する。
縮み側速度V2=30mm/sec 必要な流量Q=7.66L/min
配管選定:管内流速3.5mm/secのとき流量Q=7.66L/min→配管内径φd=6.81mm
動力算出:圧力P=6.98Mpa Q=7.66L/min 係数80%(ベーンポンプ想定)
W=0.71kw/h
(ENERPAC社基本計算プログラムの結果)
出力=495kN 圧力=69.92Mpa 受圧面積70.8cm2
シリンダの必要油量=21240cm3 受圧面積70.8cm2 ストローク=300mm
シリンダの作動速度=18mm/sec ポンプ流量=7.65l/min 受圧面積70.8cm2
上記の結果を踏まえて機器選定すると 油圧ユニットは0.75kwからのモーターを選定、ポンプの最高圧力は7Mpaから選定可能。油圧ユニットを選定する際は安価に抑えるためベーンポンプを選ぶつもりです。ベーンポンプ の圧力は構造上*7Mpa程度が限界(*参考書参照)
水槽は30L( 7.66l/minの3倍以上)、ホース内径9.5mm 、ホースの最高使用圧力:14Mpa以上(安全のため)
(質問1):ENERPAC社の基本計算プログラムで計算すると69.92Mpaになります。 (これらの値の違いはENERPAC社の油圧基本計算ページの(計算例3)にあてはめると 圧力=出力÷受圧面積×10のためです。 ENERPAC社の基本計算プログラムは自社の電動ポンプ(ピストンポンプ?)を使用想定で高圧時の計 算(圧力=出力÷受圧面積×10)で算出しているのでしょうか?
(質問2):上記の計算数値の入力に間違い、僕の認識違いはあるでしょうか?
独学で勉強しているため油圧に対して見識ある方の意見、僕の認識違いがあれば指摘して頂きたく質問しました。
どうぞ宜しくお願いします。
(参照URL)
(ENERPAC社シリンダNR5300T仕様書ページ)http://www.enerpac.co.jp/products/pdf/catalog/cat_nr_series.pdf
(ENERPAC 基本計算プログラム)
http://www.enerpac.co.jp/downlods/technical/press/index.html
(ISHINO TEC簡易計算機ページ)
http://www.ishinotec.com/explain/calculation
(ENERPAC社の基本計算について)http://www.enerpac.co.jp/downlods/technical/pdf/Basic_calculation.pdf
お礼
ありがとうございました。大変助かりました。また機会がありましたら教えて下さい。感謝感謝です。
補足
早速のご回答ありがとうございました。大変良く解りました。さらに質問させて下さい。(1)実際にこんなに大きな能力の油圧ポンプは市販されているものでしょうか。(2)油圧ポンプは、普通のギアポンプを回しているのでしょうか。それとも油圧専用のポンプでしょうか。(3)油圧ポンプには油タンクが付いていますが、用途は何でしょうか。計算結果で4.71Lの油がヘッド側へ行ったりエンド側へ行ったりするので、全部で4.71Lだけ封入してあれば良いのではないでしょうか。(4)この計算結果によるパワーから見て、ブルトーザー解体部品(油圧シリンダー、ポンプ、切り替え弁、油タンク、油圧ホース等)は基本的に使えるものでしょうか。すみません、可能な範囲で結構ですので、よろしくお願いいたします。