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禁忌
CTにてクモ膜下出血と診断された場合、腰椎穿刺による髄液検査は特別な理由がない限り禁忌となると書いていました。それは何故でしょうか。検査が、その疾病に悪影響を及ぼすから用いてはいけないと言う事なのでしょうが、どのような害があるのでしょうか。様態にどのような影響を及ぼす可能性がありますか。
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腰椎の穿刺は,例えば髄液を採取し,そこに含まれる白血球数,あるいはタンパク,グルコース,電解質などの生化学を測定することで髄膜炎,脳炎,腫瘍などの診断材料に用いたり,腰椎麻酔にも用いられます. しかしながら,中枢系の疾患に対して診断目的で穿刺が有用であっても,場合によっては穿刺をやってはいけない症例があります.これがいわゆる禁忌ですね. 腰椎穿刺の禁忌のなかに「明白な頭蓋内圧亢進または脳ヘルニアの進行時」というのがあるはずです. 腰椎穿刺するとこの場所から圧が逃げるため,脳は腰椎の方向から吸われた状態になります. ですから,髄液を採取する場合自然に排出されるのを待つわけですが,それでも頭痛を誘発することがあります. これは頭蓋内圧の変化に伴う一時的な症状ですが,頭蓋内圧が亢進していればなおさらです. また,硬膜外血腫などがあれば,それだけで脳が本来の形をとどめていませんから,脳ヘルニアを誘発する可能性は非常に大きくなります. すでに脳ヘルニアが進行している状態であれば,その進行に拍車をかけることになります. 確かに,髄液はくも膜下腔を灌流しており,くも膜下出血があれば髄液に血液が混入します. そのため,くも膜下出血の診断に「髄液中の血液の有無」を入れても良さそうなものですが,現在ではCTあるいはMRIがかなり普及していますから,脳ヘルニアを誘発するリスクを背負う必要はないかと思います. 最悪のケースとして脳ヘルニアが誘発した場合,一時的に頭蓋を外すことで脳死への進行をくいとめるといった延命措置が求められるとおもいます. このような回答でいかがでしょうか.
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- oolong_tea13
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了解いたしました. 本日夕方までお待ちください.
補足
ありがとうございます。お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。
- oolong_tea13
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私がざっとみたところ2つありますが,ご希望のPaperがありますかどうか. 1つは髄膜炎との関係です. 髄膜炎患者に穿刺することが,脳ヘルニアの誘発にどう影響するかについて述べています.ここでは,肉眼的所見がなければ脳ヘルニアの可能性が低いことなどが報告されています. 「小宮 正,髄膜炎を疑う成人患者での診断・治療における効率化 -腰椎穿刺前のCT検査の適応について,Vol.89,No.4,内科,774-776,(2002)」 2つは腰椎穿刺の教科書的なものです. 解剖学的な知識から手技的なポイント,穿刺により誘発される可能性のある症状とその対応について述べています.ここでは,頭蓋内圧亢進状態での穿刺は,高リスクということが報告されています. 「山田 賢治ら,腰椎穿刺,Vol.25,No.10,救急医学,1503-1512,(2001)」 救急医学には,ほかにも腰椎穿刺についての記載がありますから,参考にされてはいかがでしょうか.
補足
貴重なお時間を割いていただき、本当にご回答ありがとうございます。 大変申し訳ありませんが、現在私は事情があり本を買いに行く余裕と時間がありません。下記内容に非常に興味があります。詳しく教えていただけないでしょうか。どうか助けると思ってお教え願えませんでしょうか。どうかよろしくお願いいたします。 「山田 賢治ら,腰椎穿刺,Vol.25,No.10,救急医学,1503-1512,(2001)」 穿刺により誘発される可能性のある症状とその対応について述べています. 頭蓋内圧亢進状態での穿刺は,高リスクについて。 脳血管障害では頭蓋内圧亢進は考えられるのでしょうか?高いリスクとは死を意味するのでしょうか。お手数おかけしますが何卒お願いいたします。
- oolong_tea13
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こんにちは. 医療関係の方でしょうか. くも膜下出血に限らず,硬膜外血腫など空間占拠性の病変が生じた場合,脳浮腫とともに脳ヘルニアが誘発されますよね. このようなときに腰椎穿刺を行うと,圧が脊椎側へと逃げるためヘルニアが進行し,小脳へのテント切痕ヘルニア,あるいは病変部位と逆方向への大脳鎌ヘルニアといった致命的なヘルニアを誘発するからです.
補足
ご回答ありがとうございました。この内容に関した医学文献は、ご存じないでしょうか。ぜひご協力いただければ有難いのですが。このような場合の診療基準、詳細等ご意見いただけないでしょうか。
- bernstein
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下記サイトの脳圧モニターの項に、なぜいけないかが書いてあります。 参考になりますでしょうか?
お礼
ご回答ありがとうございました。参考になりました。
お礼
お忙しい中、貴重なご意見ありがとうございます。本当に感謝いたします。本日、当方少し取り込んでおります。二日ほど今から留守にすることになります。後日、改めてお礼のメールいたしたく存じます。本当にありがとうございました。
補足
ご回答ありがとうございました。実は昨年二月11才になる娘を亡くしました。激しい頭痛、嘔吐自立不能にて来院、病院で救急疾患を早期に発見することが出来ず、貴殿に相談した検査内容で、出血を確認。脳神経外科を診療項目にあげている病院でありながら何も対処されず転院を指示され、転院先の紹介も無く自分で病院を探すことになりました。転院しても様態を管理することも無く、三時間おきの問診のみでした。様態は悪くなっていましたが看護婦は医師に連絡する事無く、発祥20時間で心肺停止へといたりました。貴殿への質問は争点となるもので大変貴重なご意見でしたどうもありがとうございました。