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遷移元素のイオン
遷移元素のチタンにはTi価数2,3,4のチタンイオンが存在するのでしょうか??また銅Cuについても価数1,2の銅イオンが存在するのでしょうか??
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●銅については前問で答えました。 Tiは原子番号22番ですね。電子配置は? 次の?を考えてみてください。 19K・・・・・K(2)L(8)M(8)N(1) 20Ca・・・・K(2)L(8)M(8)N(2) 21Sc・・・・K(2)L(8)M(?)N(?) 22Ti・・・・・K(2)L(8)M(?)N(?) Scから遷移金属という部類の元素が始まります。その名前の由来と関係が有ります。一度N殻が2個入ったところでもう一度M殻に戻って電子が増えていきます。つまり答えは, 19K・・・・・K(2)L(8)M(8)N(1) 20Ca・・・・K(2)L(8)M(8)N(2) 21Sc・・・・K(2)L(8)M(9)N(2) 22Ti・・・・・K(2)L(8)M(10)N(2) それで、Tiは近くの元素で一番安定な18Ar型の電子配置K(2)L(8)M(8)N(0)になろうとすると、 K(2)L(8)M(10)N(2)→K(2)L(8)M(10)N(0);2個を捨てる;2価 K(2)L(8)M(10)N(2)→K(2)L(8)M(9)N(0);3個を捨てる;3価 K(2)L(8)M(10)N(2)→K(2)L(8)M(8)N(0);4個を捨てる;4価 という可能性がでてきますね。5個以上になると電子を取るためのエネルギーが極端に大きくなってしまい、5価になることは有りません。 それから、N殻の1個を捨てるというのは残ったN殻1個の状態が不安定なので、考えなくても良いわけです。(不安定でよければ化合物は作れるかもしれませんが、すぐに2価のイオンになってしまので通常存在しないと考えればよいのです。このあたりになると化合物の「安定度」も考えに入れた話になります。) Sc~CuまでM殻が9個~17個まで増えていきます。このように最外殻は2このままで、内側が増えていきますが、最外殻がずべて2個のときが都合が良いので、ほとんど似た元素が9個並ぶことになります。(ほとんどが2価のイオンになりますね。) この仲間は「内殻に完全に詰まっていない電子殻を持つ仲間」として『遷移金属』=<性質の似ている元素が横に並び、少しずつ移り変わっていく金属元素>という名前がつけられているのです。 ついでに、30Znは遷移金属に入れない定義になっています。亜鉛はM殻が18個になって、「内殻が詰まってしまっている」ので「内殻に完全に詰まっていない電子殻を持つ仲間」には入らないからです。