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建設業法における勧告

建設業法第41条(2)(3)において、「下請業者の賃金不払いや第三者への損害を、元請業者が立替え払いするように勧告することができる」となっております。「勧告」は、指導・助言に比べ強制力が感じられます。 そこで質問です。 Q1.その「勧告」には従わなければならないのか? Q2.その立替え払いは、下請業者への債務と相殺できるのか? Q3.Q2で相殺できるとすれば、下請業者が破産申請や民事再生申請を行った後でもできるのか? Q4.Q2・Q3で相殺できないとすれば、立替え損(二重払い)となるのか? 以上、4点を教えてください。

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回答No.1

Q1 勧告には従う必要はありません。その意味は,従わなくても処罰されるなどの,法律的な不利益を被ることはないということです。ただ,行政指導に従わないということで,その後の監督を厳しくされたり,入札資格で不利益な評価をされることはあり得ると考えられます。 Q2 相殺は可能です。 Q3 可能です。ただし,遅くとも,破産宣告や再生手続開始の前に支払いを済ませていることが必要です。「遅くとも」というのは微妙なところで,破産法や民事再生法では,支払いの停止や破産(民事再生)の申立てを知った後に債務を負担したときは相殺できないという規定があります(破産法104条,民事再生法93条)ので,下請けの給料の立替払いにもこの規定が適用されれば,相殺できないということになります。実務的にどう扱われているのかは分かりません。 Q4 相殺できなければ,結果的に二重払いになります。立替金の部分は,破産手続や民事再生手続での配当を受けることになります。

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