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電気機関車の尾灯(テールライト)
特に、九州地方で活躍した交流電気機関車(ED73やED74、ときどきED76)の尾灯(テールライト)の形状が、写真でみると、左右で若干違うような気がするのですが、違いはあるのでしょうか。尾灯を「内はめ式」から「外はめ式」に、電球の取替えなど、効率面を考えて変更していったことは知っているのですが、片方だけを「内はめ式」のままにして、もう一方を「外はめ式」に改造することなんてあるのでしょうか。「電気機関車展望2」という書籍をみると、よく分かります。なぜでしょうか。教えてください。また、1エンドと2エンドでの違いはありますか。これもよろしくお願い申し上げます。
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質問者が選んだベストアンサー
そんな改造やっていたのかいな?と思いつつ、本棚から「電気機関車展望2」を引っ張り出して見てみると、確かに質問者さんの指摘どおり運転士側テールライト(尾灯、後部標識灯)のみ外はめ式に改造したものが散見できますね。 質問者さんがご存知のように、外はめ式テールライトというのはライトの電球交換を車体外側から出来るようにしたものですが、これは従来の内はめ式が運転室計器卓下部に潜り込まないと電球交換が出来ないという不便さがあったため、それを解消するために採用されたものです(電車でも101系の途中から内はめ式→外はめ式に変更されています)。 ただ、ご指摘のような内はめ式を外はめ式に改造した例は、改造以外では直流機・交流機問わず他地区では殆ど見られず、九州(小倉工場)限定施工のような感じがします(EF60初期車→EF61 200、EF65→EF67のような大規模改造の際には外はめ式に交換されている)。 また、この交換改造は1970年代から行われているようで、対象機はED72、ED73、ED74、ED75-300、ED76というように九州地区の全ての種類の交流機に施工されています(未交換機もあった)。 では、なぜ運転士側のみ改造したか、それは交換の手間の違いによるものだと思われます。 前記したように、内はめ式テールライトの電球交換は運転室の計器卓の中に潜り込んで行うのですが、助士席側が計器卓の下部の開き戸を開ける程度の比較的簡単な手間で電球交換できるのに対し、運転席側はもともと主幹制御器とブレーキ弁基部の間の狭い空間に潜り込まなければならないうえに、ブレーキ弁の機器が運転士の足元側に出っ張っていてさらに狭くなってのに加えて散砂ペダルまであるという、非常に狭く電球交換がし辛い構造になっていて、整備側から非常に不評だったことからこのような改造が行われたのでしょう。 また、この外はめ式改造は、1エンドのみ、2エンドのみいった片側エンド限定の改造は行われていないと思います。 上記したように、この改造は電球交換の煩雑さを解消するためにわざわざ行うのですから、片側エンドのみ旧形のまま残しておく理由が無いからです。 ちなみに、交流電気機関車の内はめ式テールライトは新旧2種類あります。 旧形の内はめ式は、ED72からED75・76初期車まで装備されているテールライトレンズが出っ張った形状のもので、昔、回送時に使用していた上下折り畳み式反射板の取り付けの関係でライト基部が、長円形をしています。 一方、新形の内はめ式はED75・76の量産初期後半から採用されたもので、ライト基部が円形でレンズ周囲が出っ張っているのが特徴です。 九州地区ではどちらの形状からも外はめ式への改造が行われています。 顔のアップだと改造が判りやすいですね。 (運転士側:改造外はめ式、助士席側:内はめ式旧形) http://www.jnr-photo.com/ED75/ed75303a.JPG
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- townser
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想像ですが。 機関車の入換の際は片側の標識灯のみ点灯させます。 そのためコスト削減のため、よく使われる方だけを外はめ式に変更した…ということだったりは…しないか(苦笑
お礼
ご回答ありがとうございました。 私も同様に、想像しておりました。入換の際は、片側だけ点灯しますので、電球の消耗度も左右で違うと思いますので。
お礼
twilight77さん、適確なご回答、誠にありがとうございました。いや、本当に頭が下がります。説明も分かりやすく、つかえていたものがスッととれた感じがします。 twilight77さんがおっしゃられるとおり、他の地区では、このように改造された機種(ED74の兄貴分のEF70も)はあまり見ませんでしたので、ずっと疑問に思っていました。 重ね重ね、ありがとうございました。