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大学・物理化学 エンタルピーについて
大学の物理化学についてです。 エントロピーやギブズエネルギーの意味はわかるのですが エンタルピーとは何なのか、わからないままここまで 来てしまっています。 エントロピーは乱雑さ、ギブズエネルギーは自由に使えるエネルギー といったようにエンタルピーは本当に簡単に言い表すと、どうなるので しょうか。 またエントロピー、ギブズエネルギーについても間違っていたら教えて 下さるとありがたいです。
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- larme001
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このような質問はいいポイントだと思います。 結局エンタルピーってのは、 「H=U+pV」 以上の何でもない。つまり、内部エネルギーに体積と圧力の積を加えたものです。で、問題はなんでこんなものを使うんだということでしょうか? これは単純なことで、大気圧下で系内のエネルギーが変化すると一般的には系が体積仕事を行うためです。要するに、現実問題熱エネルギーを系に加えて体積仕事がゼロっていう状況はありえないため導入したと思っておけばいいと思います。 ちなみに定圧では、 ΔH=ΔU+pΔV ですが、特に非膨張仕事がないとすれば q=ΔH となり、エンタルピー変化は熱と等しくなります。難しく見えますが、要するに「系に加えられた(熱)エネルギーが内部エネルギーとして残ったものと、内部エネルギーの増加に伴う膨張の仕事の二つに使われたよ」ということを考えれば当然の結果です。 ちなみにエントロピーは、「ものやエネルギーは分散する傾向を持つ」ということに基づいています。つまり、S=q/Tでも、Tが小さいときのほうがエネルギーに対する相対的なエントロピーへの影響が大きくなる、そして熱というのは分子の乱雑な運動を伴うので、仕事ではなくて熱の移動量に比例している、という二点は感覚として理解しておくとよいと思います。(実際は、定量的に証明できるのでしょうが) ギブスエネルギー G=H-TS において G<0、すなわち自発的は過程となる反応は (1)H>0かつTS>0のとき (2)H<OかつTS<O (3)H<OかつTS>O (4)H>OかつTS<O の四つの場合について (3)は常に自発的ですよね。(4)で自発的な過程はありえない ここで(1)はTS>Hのときのみ成立。(2)は-H<TS<Oのときのみ成立です。 (1)は、系が熱を放出してもそれに勝るエントロピーの増加によって反応が自発的に進んでいる(2)はエントロピーが減ってもそれに勝るほど熱が入ってこれば反応がいく可能性をそれぞれ示しています。 自発変化というのは、常にエントロピーが増大すると思っていたらよくわからなくたった、、、、というのがありがちですが、それは外界と接している場合Stotal=Sinside+Soutを考える必要があり、Stotalは常に正になっています。これは、どのような反応でも(たとえ人間の代謝でも)成り立っており、つまりギブスエネルギーってのはStotalを系だけであらわしたものという見方もできます。 質問とは、ちょっとそれましたが大学で物理化学をやっているならただ「乱雑さ」とかではなくてもういっぽ踏み込んだ見方ができると面白くなってくると思います。 ご参考までに
- c80s3xxx
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定圧下で正味出入りする熱がエンタルピー変化.
お礼
簡単な言葉で教えてくださってありがとうございます!
- owata-www
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ではご希望通り本当に簡単に言います まずエントロピーはOKです。 ギブズエネルギーは 等温等圧条件下で仕事として取り出し可能なエネルギー です。 等温条件で取り出し可能なエネルギーは“ヘルムホルツエネルギー”です。 ちなみにF=G-pVです。 エンタルピーはH=U+pVで定義されます。 エンタルピーの変化は定圧で系に供給された熱 というのが一番おおもとの意味です。 ただ、 発熱→エンタルピーが下がる 吸熱→エンタルピーが上がる 外の系に仕事をする→エンタルピーが下がる 外の系より仕事を受ける→エンタルピーが上がる ということをまとめて記述することができます。
お礼
ありがとうございます!理解できました。
お礼
いろいろな条件下について解説してくださってありがとうございます!