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ウラン-ラジウム系列

ウラン-ラジウム系列で、238ウランから順にα崩壊を続けずに、なぜ234Thがβ崩壊2回しウランに一度戻るのでしょうか。原子番号が合えば、別の段階でβ崩壊してもいいような気がします。この段階でβ崩壊する理由を教えてください。

みんなの回答

  • Tacosan
  • ベストアンサー率23% (3656/15482)
回答No.2

「原子番号が大きいほど, 中性子が多い核種が安定になる」というのがポイントだと思います. つまり, 「α崩壊を繰り返すとβ崩壊に対して不安定になる」ということが効いていると思われます. 238U の (α崩壊で) 前後の核種である 242Pu, 234Th について, 同じ質量数での安定性を調べてみましたが, ・242Pu: 安定, 崩壊モードは α がほとんどでわずかに SF ・238U: 安定だけど 2重β崩壊のモードがあるみたい. やはりほとんどα でわずかに SF, 2重βはごく稀. ・234Th: 不安定. 100% β崩壊して 234Pa. ・ついでに 230Ra: 234Th よりさらに不安定. なので, 「本当は 238U で β崩壊してもいいはずなんだけど 2重β しかできないのでむしろ α崩壊する」ということだと思います. ちなみに 234Th から 2回β崩壊するのは, 一般に「質量数が偶数なら偶偶核の方が奇奇核より安定」だからです. 反例はごくわずか.

参考URL:
http://ie.lbl.gov/toia.html
  • sanori
  • ベストアンサー率48% (5664/11798)
回答No.1

こんばんは。 >>>原子番号が合えば、別の段階でβ崩壊してもいいような気がします。 原子番号というのは、陽子の数です。 核子には陽子のほかに中性子もあります。 U-238 と U-234 は、核としてはまったく違うものです。 >>>なぜ234Thがβ崩壊2回しウランに一度戻るのでしょうか。 陽子の数は元通りになりますが、中性子の数が4つ減っているので、 「戻る」ということにはなりません。 >>>この段階でβ崩壊する理由を教えてください。 そのときの核が、中性子の数が過剰で不安定になっており、 中性子が電子を1個出して陽子に化けて変わった核のほうが、化ける前の核より安定だからです。 以上、ご参考になりましたら幸いです。