世界の言語の約45%がSOV型と言われます。なぜ日本語がSOV型かという問いの答えは、他のSOV言語の場合と同じく簡単には出ないでしょう。
語順は大昔から今日まで一定であるとは限らず、途中で変わってしまうこともあります。ヨーロッパの言語で見ても、古典ラテン語はSOVが主流だったのにその末裔の現代語はSVO型です。ハンガリー語もSOVからSVOに変化しました(これには文強勢の問題もあり簡単にいかないこともあります。意味的に弱い単語の位置が厳格に決まっているものもありSVOが崩れることがあります)。
SOVとSVOの特長と欠点を挙げることはできますがそれは答えにはなりません。また安易に民族性と結びつけるのも問題です。
日本語だって記録にないほど過去に語順が変わったのかもしれないし、変わるチャンスがあったかもしれない、また遠い将来変わることがないとは言えません。しかし確認できる限りにおいてはSOV以外の語順をよしとするような動きがなかったのでしょう。語順には比較的自由がありSVOにしても、動詞がなくても充分意味は伝わります。しかし会話や文芸以外では用言が文末にないと落ち着きが悪いと感じられます。だから今でも基本的な語順はSOVとされるのです。
お礼
回答ありがとうございます。 例文つきでとてもわかりやすかったです。 普段何気なく使う助詞ですが、このような役割があったのですね。 とても参考になります。 ありがとうございました。